静岡県掛川市のショッピングモールの地盤沈下について他人事なので考えてみた
いやいや大変なことになっていますね。
静岡・掛川の「ミソラタウン掛川」、杭届かず閉鎖 大和ハウス施工 – 日本経済新聞
まあそういうわけで、杭の施工不良で地盤沈下が起きていて、営業停止になっているそうです。
掛川とか袋井とか言われると、直感的に地盤が悪い所だからなと独り言が出てしまうのですが、お約束のようにどんなところだかみてみた。
こんなところだそうです。
東名高速道路の通過しているところは丘陵地のようですし、空中写真を見ている分にはそんな地盤の悪い所か?と言われてしまうようなところです。
今昔マップを見てみます。
こんな範囲の敷地で、今回おかしいのがここ。
なんかもう既に答えが出てるような話です。
この辺りのボーリングデータを見てみると、近傍のデータは新第三系の堆積岩が出ます。
しかし川に近づくにつれて沖積層が厚く分布します。
ここは溺れ谷なので、岩盤がいきなり深くなる地域だと私は理解しています。
こんな感じになるわけです。
今回トラブルが出ている場所では杭の長さが足りていないそうです。
杭を施工しているときに支持地盤に到達していなければわかるとの事ですが、前掲の柱状図のように中間部に薄く砂礫が挟んでいたら、そこを杭の先端深度として設定しそうな気がします。
北に向かうほど支持地盤が深くなる事は予想できますから、このような地盤条件ではかなりボーリング調査を慎重にやる必要があると思います。
そうそう私が掛川や袋井のボーリング調査の計画見積を作ると、「高すぎる」って怒られるんですよ。こういうトラブルが起きることが多いところだから金がかかるからちゃんとやっておけと思うのですが、余計な事を言わない方がいいようです。
目を開けたまま寝言を言えるようになれば出世できます