古い基準で作られた道路盛土だから大規模崩壊が起きたらしい(能登半島地震)

能登半島に整備された道路の年代によって盛土の被災状況が異なることから、古い基準の盛土で作られたから被災していると結論付けようとしているみたい。え?いいの?それで。

古い基準の盛り土で大規模崩落 能登半島地震 国交省調査:朝日新聞デジタル

・1982年に全線開通したのと里山海道(穴水IC~徳田大津IC、26・7キロ)

96の盛り土のうち、21の盛り土(22%)で大規模崩壊が発生、15の盛り土(16%)で1メートル以上の段差が生じた。

・2006年にできた穴水道路(のと里山空港IC~穴水IC、6・2キロ)

31の盛り土のうち七つ(23%)で大規模崩壊が起き、1メートル以上の段差は六つ(19%)で生じていた。

・2023年にできた輪島(道路)

ここから読めません。まあ輪島道路は上記の二つよりも被災割合が低かったのでしょう。

盛土に関する道路土工指針の最新版は平成22年(2010年)

道路土工-盛土工指針 平成22年度版

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道路土工が盛土工指針として独立させたのは平成22年版からです。
それ以前は盛土単体として扱っていなかったんですね。
その指針以前と以降で被災状況が異なるとしたいようです。

本当に盛土の技術基準だけで片付くのだろうか?

和歌山の京奈和道紀の川ICの変状の話題が頭に思い浮かびました。
たしか補強土壁ではありますが、その上部に盛土工があり、その盛土部分で変状を起こしているように見えます。

和歌山県の京奈和道紀の川ICの補強土壁(テールアルメ)の道路面が変状しているらしい | 地質屋さんと呼ばないで

確かに大雨で被害の出る盛土も施工後40~50年経過後のものが多いように経験的に思います。
ただ盛土も老朽化するものだと私は思いますし、老朽化の速さも盛土材の土質、排水設計の機能性などいろんな要素で変化しているように感じます。また周辺の民地の開発で排水条件が大きく変化することもあります。
そんな話を基準にのっけられて改訂されるのでしょうけど、少し気になるところです。

 

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