津波による川の逆流
結果的に規模が小さかったので、事なきを得ましたが、大きい津波だったら浸水被害もあったことでしょう。
今回のチリからの頼りは、いろんなことを教えてくれているような気がします。
チリ地震津波、北上川河口から22km逆流 : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
チリ地震津波、北上川河口から22km逆流南米チリで起きた巨大地震による津波は、宮城県石巻市の北上川河口から17~22キロ逆流していたことが、東北大の田中仁教授(水工学)の分析で分かった。
田中教授は「傾斜の緩い河川では波が長い距離をさかのぼり、内陸部にも浸水被害をもたらす恐れがある。河川流域の住民は注意が必要」としている。
田中教授は、津波が太平洋沿岸を襲った2月28日以降に国土交通省の河川事務所の水位計でとらえた観測データを分析した。
その結果、平野部を流れる北上川の河口から上流17キロの地点で、28日午後3時頃、高さ50センチの第1波を観測。河口からは約1時間で到達していた。その後も20時間以上にわたって津波が観測され、同7時頃には高さ80センチと最大を記録した。この地点にある堰(せき)で津波が止まったとみられ、堰がなければさらに上流に達した可能性があるという。
一方、北上川本流と登米市内で分岐し、南方を流れて仙台湾に注ぐ旧北上川でも、河口から上流22キロ地点で高さ最大20センチの津波が観測された。北上川と同様、第1波は河口から約1時間で到達し、15時間にわたり後続波が来ていた。
田中教授は「河川の周辺でも、自治体は災害予測図(ハザードマップ)を作り、近隣の住民が避難する備えをしておくべきだ」と指摘している。
(2010年3月7日03時04分 読売新聞)