大阪府淀川区東三国の陥没事故(2023年)の原因と今後の工事予定が発表されたらしい

2023年(令和5年)に発生した大阪府淀川区東三国の道路陥没事故の原因と今後の工事について発表されたので、頭の中に入れておこうと思う。
大阪府淀川区東三国で、道路が陥没しているらしい | 地質屋さんと呼ばないで
大阪市東三国の道路陥没水道管破裂は、下水道トンネルの土砂流入に伴う地表陥没によるものらしい | 地質屋さんと呼ばないで

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淀川区東三国における下水道工事事故 事故発生原因と工事再開方法について
NoteBookLMにまとめてもらった。

事故発生原因は大深度地下水道工事の施工ミスらしい

2023年12月7日15時45分頃、大阪市淀川区東三国5丁目交差点において、大規模な道路陥没(規模:幅16.5m × 長さ23.5m × 深さ1.25m)が発生しました。

この陥没事故が発生した直接的な原因と、その背景にある人為的なミスは以下の通りです。

1.事故発生の直接的な引き金

当時、現場では下水道管を布設するためのトンネル掘削作業(大隅~十八条幹線下水管渠築造工事)が行われていました。

  • 掘削機の故障と修理作業:掘削作業中に、掘削機(推進機)の「土砂の取り出し口」に故障が生じたため、その場で修理作業を行っていました。
  • 大量の土砂と水の流入:修理作業を行っていたところ、その取り出し口から大量の地下水と土砂(計473.7m³)が立坑(たて坑)内へと激しく流入しました。これにより、周辺の地盤が急速に緩み、地表の道路陥没を引き起こしました。

2. 事故を招いた人為的な操作ミス(発生原因)

大阪市および施工者である真柄建設・松村組共同企業体(JV)の調査により、以下の操作ミスが重なったことが判明しています。

  • チャンバーゲートの開放:掘削機内と地中側を仕切るための、本来は閉じているはずのゲート(チャンバーゲート)が開いた状態になっていました。JVが本来の手順とは異なる方法で掘削機を操作したため、土砂が遮断されず、掘削機の排泥管から立坑内へ一気に流れ込む原因となりました。
  • 緊急停止装置の不作動:土砂の流入が発生した際、本来であれば作動させるべき緊急停止装置(緊急遮断ゲート)が作動されませんでした

当初は堆積した土砂を取り除いて元のルートで掘削を継続することも検討されましたが、土砂の撤去作業自体がさらなる土砂噴出を招くリスクが極めて高いと判断され、最終的に元の掘削機を地中に埋却(存置充填)して新ルートへ迂回する決定が下されました。

今後の施工について(事故掘削機の埋殺しと凍結工法)

東三国の陥没事故を受け、中断されていた下水道工事の再開に向けて、安全を最優先とした以下の新しい施工計画が決定され、進められています。

1. 事故掘削機の処理(存置充填)

当初ルートのままで掘削機(推進機)や立坑(たて坑)の下部に堆積した土砂を撤去しようとすると、その作業自体が呼び水となり、再び土砂や地下水が激しく噴出するリスクが極めて高いと判断されました。 そのため、安全を最優先して掘削機の回収・撤去を断念し、掘削機および立坑下部をそのまま地中に残し(存置)、充填材を注入して完全に固定・密閉する 「存置充填(ぞんちじゅうてん)」 を行います。これにより、地中の空洞化や再流出ルートとなるのを防ぎます。

2. 施工ルートの変更と「新立坑」の築造

埋却された元の掘削機を避けるため、当初予定されていた施工ルートを「新ルート」へと変更します。 これに伴い、事故のあった既設立坑(直径7,500mm)の西側に、新たに直径4,900mmの「新立坑」 を築造して掘削を再開します。

3. 安全対策としての「凍結工法」の採用

新ルートでの工事再開にあたっては、土砂や地下水の再流入を完全に防ぐため、補助工法として 「凍結工法」 を採用します。 トンネルを掘削する周囲の地盤を冷やしてカチコチに凍らせ、強固な遮水壁(氷の壁)を形成してから、その内側を安全に掘り進めます。

4. 徹底した安全管理体制の再構築

  • 作業ルールの徹底のため、改めて作業手順書をすべての作業員に共有・周知します。
  • 日々、安全工程打合せを実施し、重点化した安全管理項目の状況をリアルタイムで共有・確認する体制を整えます。

5. 工事再開時期と周辺の交通規制

  • 工事再開日:安全対策の準備が整い、**令和8年(2026年)8月17日(月)**より下水道工事が再開されることになりました。
  • 交通規制:工事期間中、引き続き周辺道路の車線数が減少します。さらに、交差点東側の南北横断歩道が終日通行止めとなるため、歩行者は迂回する必要があります。
  • 規制予定期間令和8年12月頃〜令和10年9月末を予定しています。

今回採用される凍結工法について

地盤(人工)凍結工法は、トンネルや下水道などの地下工事を安全かつ確実に進めるために、人工的に地盤を凍らせる画期的な補助工法です。

1. 凍結工法の基本原理と特徴

  • 遮水壁と耐力壁の造成:地盤の中に「凍結管」と呼ばれるパイプを所定の間隔で埋設し、その中にマイナス25℃〜30℃程度の冷却液(不凍液/ブラインなど)を循環させます。管の周囲の水分が年輪状に凍りつき、隣り合う凍土同士が連結することで、地中に極めて強固な**「氷の壁(遮水壁・耐力壁)」**が形成されます。
  • 抜群の遮水性と高い強度:粘性土や砂質土などどのような土質にも適用可能で、高い水圧がかかる大深度の地下水流入を完全に防ぐことができます。
  • 地球環境に優しい(高い復元性):セメントや化学薬液を注入して地盤を永続的に固める他の工法とは異なり、工事完了後に温水を循環させるなどして「解凍」すれば、地中に一切の薬剤や構造物を残さず、完全に元の自然土に戻すことができるエコフレンドリーな特徴を持ちます。

2. 日本における凍結工法の歴史

  • 独自の国産化と日本初の施工(1962年) 地盤凍結工法そのものは1862年に英国ウェールズの鉱山で生まれたのが最初とされています。日本では1959年に京都大学の村山朔郎教授と専門企業の精研による共同研究が始まり、海外技術に依存しない独自の研究開発を経て、1962年に大阪府守口市の水道管敷設工事において日本初の施工が行われました。
  • 地下鉄工事初の導入(1960年代・東京) 1968年(昭和43年)、東京の地下鉄千代田線の建設において、難所であった日本橋川の河底横断工事で初めて地下鉄工事における凍結工法が試みられました。川底の極めて軟弱な地盤を凍らせ、気温が氷点下になる過酷な坑内環境で作業員が厚手の服装をしながら安全に掘削を成功させました。

3. 国内最大規模の施工事例:東京都「隅田川幹線その3工事」

足立区千住地区の浸水対策として行われた下水道接続プロジェクト(2014年〜2019年)では、下水道工事として国内最大規模の凍結工法が用いられました。

  • 極限の制約条件:地下40mの大深度であり、直上には交通量の激しい主要道路(墨堤通り)や水道・ガス・電力などの埋設管が密集し、さらに京成本線の線路や鉄道施設にも隣接していました。路上から立坑を掘ることができないため、既設シールドトンネル(外径5.5m)の内側から放射状に凍結管を打設し、地中で安全に拡幅(外径9.5mへ)して別のトンネルと接合する難工事に挑みました。
  • 3,700m³の巨大凍土造成:フィギュアスケートリンク約26面分に相当する3,700m³の巨大な凍土を約5ヶ月かけて造成。粘性土の凍結に伴う地盤の隆起(凍上現象)から周辺インフラを守るため、温水を流す「放射状温水管」を128本設置して凍土の過剰成長を抑制する日本初の制御技術が導入されました。
  • 最新DX技術(CIM)の活用:凍土の三次元的な成長予測、狭いトンネル内での重機操作のシミュレーション、さらには地上・地中・坑内におよぶ1,500点以上のセンサーデータを一元可視化するCIM(3D施工管理システム)が開発・運用され、地表面の変状を最小限に抑え無事故で完工しました。この業績は土木学会技術賞などを受賞しています。

地盤凍結工法の問題点

地盤(人工)凍結工法は、高い止水性と確実な地盤強化を誇る極めて信頼性の高い工法ですが、施工にあたっては以下のような4つの主な問題点や技術的な課題(デメリット) が存在します。

1. 施工費用が高額(高コスト)

  • 薬液を注入して地盤を固める「インナー注入工法」などの他の一般的な地盤改良工法と比較して、凍結プラントの設置や24時間体制の温度管理エネルギー(電気など)が必要になるため、工事費用が非常に高価になります。

2. 「凍上(とうじょう)現象」による周辺への悪影響リスク

  • 土の中の水分が凍って氷になると体積が膨張します。特に粘性土主体の地盤では、この「凍結膨張(凍上現象)」が大きく現れます。
  • 膨張によって地盤が隆起し、近接する鉄道、主要道路、水道・ガス・電力などの重要なライフライン埋設物を押し上げて変形・破損させてしまうリスクがあります。そのため、温水管を配置して凍土の過剰な成長を精密にコントロールするなどの、高度な制御対策が不可欠です。

3. 解凍(融解)時の地盤沈下リスク

  • 工事が終わって凍土を溶かす(融解させる)際、凍結していた水分が水に戻ることで、地盤の中に空隙(隙間)が生じます。
  • これが原因で、今度は地表面や周辺構造物が沈下してしまう「地盤沈下」のリスクが発生します。これに対処するため、解凍と並行して「セメントベントナイト」などの充填材を地中に流し込んで空隙を緻密に埋める、極めて慎重な沈下抑制対策が必要となります。

4. 自然解凍にかかる期間の長さ(工期の長期化)

  • 一度凍らせた巨大な凍土は、熱が伝わりにくいため自然に溶けるのを待つと非常に長い年月(隅田川幹線の3,700m³規模では自然解凍に約1年8ヶ月)がかかってしまいます。
  • 工期を現実的な期間に短縮するためには、凍結管の中に温水を循環させる「強制解凍設備」を別途用意して熱を送り込む必要があり、追加の設備とプロセスが発生します。

AIにまとめてもらうと、おじさんの頭はさらに劣化するな。

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