能登半島地震による石川県津幡町の宅地崩壊の件(さくら事務所のレポートを見た後の雑感)

頭を抱えるような被害が出ているのが、数件のようなので場所をぼかしていたようなのですが、少し気になったので見てみました。

能登 地震 津幡町 自宅前道路崩落「ドア前がすぐ崖に…」【被災地の声 23日】住宅被害で避難 罹災証明書は | NHK | 令和6年能登半島地震

そう、周りはたいしたことないのに、ここだけ被災している場所。

いろいろ探してみると、宅地の安全性に注力している不動産屋さんのサイトに行きついた。

 

令和6年能登半島地震・金沢市周辺の市街地の緊急調査からの提言 | さくら事務所の専門家による不動産・建築ニュース解説

大規模盛土に該当していたとかそういうところまで追跡されているのですね。

熱心な不動産屋さんがおられます。

でも、なんか変だなここということで、私も少し見てみます。

この辺がやられちゃっているわけですが、その隣に大きい池が見えます。

ため池だと思うのですが、谷の向きとため池の関係がおかしくないですか?という話です。

ため池ならば、谷をせき止めるように池を作るはずです。

1968~1969年の今昔マップです。この池はため池ではなくて宅地造成開発のための調整池として造られた池のようです。

もう少しあとの時代の1981~1985年の今昔マップを見てみました。

もともとこのあたりの宅地造成は標高の低い谷筋から始まっており、緑が丘の方があとに宅地造成されたような感じです。

先に分譲された住宅地の真上に調整池なんか作れませんから、わざわざ尾根筋を削ってそこに調整池を置いて、谷筋を盛土して住宅地として分譲したようです。

1982年の空中写真をみると、調整池と被災地がこんな位置関係になるわけです。

そして宅地開発が終了した1987年の空中写真ではこんな位置関係になってしまいます。

家を買うときに谷筋の盛土は危険ですよと聞かされていても、調整池の場所がまさか切土して作られているとは予想しないでしょうから、これはなかなか地雷のよう話です。

問題となったのは赤丸のところですが、青丸の辺りは被害が出ていないのでしょうか?

それが気になりますが、どうなのでしょう?

https://www.town.tsubata.lg.jp/division/toshikensetsu/daikibomap.pdf

津幡町はこのような広報はやっているようですが、まさか震源がかなり遠い能登半島で起きた地震で崩れるとは思って無かったのかも知れません。

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備えあれば憂いなし

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