最古のマントル物質
話の意味はよく解らんが、最古のマントル物質が見つかったらしい。
何度読み返しても???でした。すいません。
時事ドットコム:最古のマントル物質発見=45億年前、カナダ北極圏で-国際チーム
最古のマントル物質発見=45億年前、カナダ北極圏で-国際チーム
北極圏にあるカナダ・バフィン島とグリーンランド西部で、地球が誕生して間もない45億5000万年前から44億5000万年前のマントルに由来する溶岩を発見したと、米カーネギー研究所などの国際研究チームが17日までに英科学誌ネイチャーに発表した。地上に残る最古のマントル物質という。
地殻の下にあるマントルは、かんらん石などで構成され、地球の体積の8割強を占める。長期的にゆっくりと対流しており、地殻の大半も形成と消滅を繰り返しているため、これほど古い物質が残っていたのは予想外。地球は太陽系の微小な惑星が合体を重ねてできたと考えられているが、初期の姿を解明するのに役立つと期待される。
研究チームは、溶岩に含まれるヘリウムや鉛、ネオジムの同位体比率を調べ、年代を割り出した。初期のマントルの化学組成はこれまで、隕石(いんせき)の中でも原始的な「コンドライト」と呼ばれるグループに似ていると考えられてきたが、この溶岩の分析結果は異なっていた。
これは、初期の地球がマグマの海で覆われた後、原始的な地殻がいったん形成されてから消滅する過程を経たのが原因かもしれないという。(2010/08/17-04:54)
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地球最初期の岩石、カナダで発見
地球がまだマグマの塊だった時代から存続する“岩石の地下貯蔵庫”の痕跡が新たに発見された。
問題の場所はカナダのバフィン島で、太陽系誕生直後の45億年前に形成された深部の貯蔵庫から、岩石が溶岩のように噴き出したという。この貯蔵庫には、地球最初期の岩石が眠っている可能性がある。
地球の構成物質は地下で対流しているため、薄い外部地殻直下に広がるマントル層の完全に原始的な物質は発見されたことがない。
研究チームに参加したボストン大学の地球化学者マシュー・ジャクソン氏は、「地球深部で物質が無秩序に混ざり合っていた時代を生き延びたマントル物質を探し続けてきた」と話す。「だが地球の始原的物質は一切発見できなかった」。
今回、約6200万年前に表出した岩石を新たに分析した結果、膨大な量の始原的な岩石が現在も北極圏の地下深く眠っている可能性が明らかになった。
研究では、特定の同位体に注目し、岩石の起源を確認した。同位体とは、同じ原子番号で中性子の数が異なる原子を表す。
ヘリウムの同位体の1つ「ヘリウム3」は太陽系初期の時代から宇宙に存在しているが、地球内部にはわずかしかない。長期にわたる火山噴火によってそのほとんどが放出されたためだ。ところがバフィン島の岩石には、ヘリウム3が大量に含まれているとわかった。つまり、太陽系の誕生直後から比較的原始的な状態で残存してきたマントル物質が地表に現れたと言える。
この説は、岩石に含まれる鉛の同位体の分析によって裏付けられた。地球誕生直後、約45億5000万~44億5000万年前のマントル物質とわかったからだ。この種の始原的な物質は、現在知られているあらゆる種類の岩石やマグマのルーツの可能性がある。マントルからマグマが押し出されて地殻が形成される前、そして地殻がマントルに潜り込む循環の前から存在していたと考えられる。
「もし数千万年生きられる人間がいたら、マントルが無秩序かつダイナミックに混ざり合いながらも、岩石の貯蔵庫が残る過程を目撃することだろう」とジャクソン氏は言う。その成り立ちは不明だ。「循環するマントル物質から隔離されて、原始的な状態で維持されるとは想定外だった」。
しかし最新のスーパーコンピューター・モデルでは、一部のマントル物質は穏やかな循環の“渦”の中にある、または地球内部の対流運動が比較的不活発なマントル最深部で守られている可能性が示唆された。
「ここのマントル貯蔵庫は、6200万年前、つまり今回研究対象となった岩石が地表に出た際に空になってしまった可能性もある」とジャクソン氏は付け加える。もしそうでも、地球の歴史のほぼ99パーセントにわたり存在し、誕生直後の地球に関する多くの情報源を与えてくれたことに変わりはない。 今回の発見は、地球初期のマントルの化学的性質に関する理論や、地球が現在の姿に進化した過程について、多くの科学者に再考を促すことになるだろう。「この岩のかけらは一種のタイムカプセルだ。地球の始原物質を解明することがきっとできる」とジャクソン氏は語る。
今回の研究結果は、2010年8月12日発行の「Nature」誌に掲載されている。