羽田の地盤改良工事は地中障害物に身も心も負けたのだろう
改竄は悪いことです。でも誰にとはあえて申しませんが畜生な仕事をごり押しさせる風潮はもっとダメです。
羽田滑走路工事のデータ改ざん 東亜建設 | 社会面 | 朝夕刊 | 中日新聞プラス
この工法を知ったのは何年前だろう?まだこの仕事を始めて間もない頃だったと思う。
旧法タンクってのがありまして、地震時に液状化に耐えられない古いタンクの基礎地盤を脇からロッドを入れて地盤改良する目的で多用されたという記憶があります。
あの頃は、敷地脇から斜めに入れて、薬液注入できるなんて凄い工法だなあと思ってた。
敷地脇にスペースさえ有れば、万能な工法なんだろうと思ってました。
【ここからは脳内妄想】
今回の問題点は、地中障害物が存在した点だろう。
斜め~水平に地中を掘進するのに問題になるのは、大きな反力が得られない。
ただの鉛直に掘進するときだって、地中障害物には泣かされる。
反力が取れないときはなおさらで有る。
さらに、羽田空港のあんな所の工事だから、まともな時間にやらせてもらえるわけがない。
発着回数の少ない早朝夜間作業になるに決まってる。
煩雑期や天候急変時なんか問答無用に工事中止を言われるだろうし、この時点で畜生仕事で有る。
建設残土が滑走路下に埋まってるとは思っていないが、その脇の掘進区間に建設残土が盛られていたのでしょう。
(建設残土が滑走路下に有ったらそんなもん運用そのものに問題がある。)
そんな情報も発注者から的確に出てるとは思えない。滑走路じゃない他の部分なんかボーリング調査だってまばらに違いない。
施工者を擁護するつもりはないけど、受注時には工法限定、選択肢無しなんでしょう。
うまく行かない相談をすれば「お前らが落札したんだろ。プロなんだろ?」の一点張りでお返事が来るのでしょうな。
【脳内妄想終わり】
まあ一言言えることは、お医者さんが手術をしたのだが、手の施しようがないのでそのまま縫合してしまったという話が頭に思い浮かびました。
机上でガタガタ言ってる偉い人には、解らない話でした。はい。