津波の測り方

こういう記事は本当にすぐに無くなっちゃうのでメモしておきます。

津波の高さ、どうやって測る? : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

津波の高さ、どうやって測る?

 南米チリで起きた大地震で2月28日、青森、岩手、宮城3県の太平洋沿岸部に17年ぶりの大津波警報が発令され、全国計118か所で10~120センチの津波が観測された。

 津波の高さというのは、どのようにして測るのだろうか。

 気象庁が発表している津波の高さは、全国の海岸など171か所の施設で観測される。このほとんどを占めるのが、海岸から10メートル程度陸に入った場所に、深さ数メートルまで掘った井戸で観測する「検潮所」。地中に埋め込んだ直径20センチ程度の導水管から海水を引き込み、井戸に浮かべたブイの浮き沈みを基に潮位、つまり海面の高さを観測している。わざわざ井戸に海水を引き込むのは、風などで生じる細かい波の影響を排除するためという。同庁が発表する潮位は、日本各地の標高と同じように、東京湾平均海面を0として計算している。

 平常時の潮位に比べ、潮位の上昇分が津波の高さとなり、このデータは、オンラインで東京・千代田区の気象庁まで常時届けられている。

 観測施設の中には、チリ地震など遠地で発生した津波を、日本で最も早くキャッチするための特殊な施設もある。今回の津波でも全国で最初に10センチを観測した小笠原諸島・南鳥島だ。

 日本本土の南東約2000キロに位置する日本最東端で、チリからの津波だと、本土よりも約1時間早く到達する。このため同庁は、同島近くの水深数メートルの海底に圧力計を設置して、上を通過する水の量を測ることで潮位を計算している。データは同島観測所から運輸多目的衛星「ひまわり6号」を経由して送信され、同庁幹部は「日本への津波の規模を知る上で、重要な手がかりとなる」とする。

 今回の津波は、10~20センチの場所も多かったが、津波の危険性は、単純に津波の高さだけで決まるものではない。

 例えば、高さ20センチの津波でも、満潮時であれば、被害が出る可能性もある。海は満ち引きを繰り返している。「干潮時に50センチ以上の津波を観測しても、海面の高さは普段と変わらないように見えることもある反面、満潮時であれば20センチの津波でも岸壁を乗り越える危険性がある」。気象庁海洋気象課の白石昇司主任技術専門官はこう指摘している。(藤山純久)
(2010年3月2日12時12分 読売新聞)

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