地軸がずれた?

科学技術の進歩によって詳細に測ることができるようになったので、こんな記事が出てくるようになったのでしょうが、実際に人間が生活するのに影響が生じるのだろうか?と思ってしまいます。

まあいろんなことが複合的に絡み合って地球の環境ができているのであって、何が悪者なんて定義はないのでしょう。人間によって急激な変化が一番困ってしまうのですが・・・。

チリ地震で地軸にずれ、自転時間短縮…NASA : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

チリ地震で地軸にずれ、自転時間短縮…NASA

 【ワシントン=山田哲朗】マグニチュード(M)8・8を記録したチリ地震によって、地球の自転時間(1日の長さ)が100万分の1・26秒だけ短くなったとする計算結果を、米航空宇宙局(NASA)が発表した。

 NASAジェット推進研究所のリチャード・グロス博士(地球物理学)がコンピューターで影響を計算したところ、地震を起こしたプレート(岩板)が大きく動いたため、地軸がわずかにずれ、地球の自転時間も変化したとの結果が出た。

 M9を記録した2004年のスマトラ島沖地震でも、同じ手法で計算した結果、自転時間は100万分の6・8秒短縮していたという。

 北海道大学の日置(へき)幸介教授は「コマの一部が欠けるとコマの回転軸が変わるように、チリ地震で地球の一部がへこんだような効果が出たため」と話している。
(2010年3月3日23時44分 読売新聞)

ニュース – 環境 – チリ大地震で地軸にズレ(記事全文) – ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト

 2010年2月27日にチリで大地震が発生した。そのすさまじい破壊力によって地球の軸が移動し、1日の長さが短くなった可能性があるとNASAが発表した。

 今回の地震マグニチュードは、アメリカ地質調査所(USGS)の発表によると観測史上5番目の規模となる8.8だった。この地震によって地球の自転速度が早まり、1日が”100万分の1.26秒”短縮したという。カリフォルニア州にあるNASAジェット推進研究所の地球物理学者リチャード・グロス氏が最新のコンピューター・モデルで算出した数値である。

 なお、2004年12月に発生したマグニチュード9のスマトラ沖地震では、同じモデルで1日が100万分の6.8秒短くなったと確認されたという。

 またグロス氏によると、チリ大地震による地球の形状軸のずれはおよそ8センチだという。

 形状軸とは、地球の不均一な質量分布でバランスをとる際に、その中心となる仮想線を指す。地球は南北を結ぶ軸を中心に自転しているが、形状軸はその軸から約10メートルずれている。

 ウィスコンシン大学ミルウォーキー校の地震学者ケイス・スベルドラップ氏は、片方の手に岩を持ったフィギュア・スケーターがスピンする状態に例え、この偏差を説明している。このときのスケーターの回転軸は身体の中心を貫いているが、形状軸は岩を持つ手の方向にわずかにずれるというわけだ。

 チリ大地震によって地球の自転速度が早まったのはなぜなのだろうか。

 スベルドラップ氏は今回のNASAの研究には参加していないが、この点についてもフィギュア・スケーターを例にとり、「腕を畳むと回転スピードが早くなるのと同じ仕組みだ」と述べている。

 チリ大地震でも地球の質量が一瞬、わずかに自転軸に向かって集まり、自転速度がわずかに上昇した。

 今回のチリ大地震は、巨大なナスカプレートが隣接するプレートの下に沈み込んだ際に発生しており、「プレート境界型地震(逆断層型)」に分類される。この「沈み込み」の現象は、地震や火山噴火を引き起こすことがある。

 スベルドラップ氏は、「ナスカプレートの岩石層が地球内部へと沈み込んだ結果、身体の中心に腕を引き寄せるフィギュア・スケーターと同じような状態になった」と説明している。

 現在の科学では、地球の1日の長さを測る精度はおよそ100万分の20秒が限界である。したがって、100万分の1.26秒はあくまでも推測にすぎず正確な数値ではない。 「だが、確かにチリ大地震によって地球の1日は短縮した」とスベルドラップ氏は主張している。ただし、この状態は永遠に続くものではないという。

 2010年3月1日には、「1960年のマグニチュード9.5のチリ地震とも関連しており、当時の大地震のひずみが徐々に高まった結果である」とする研究結果も発表されている。

 マサチューセッツ州にあるウッズホール海洋研究所の地質学者ジャン・リン氏は、「2004年12月26日にマグニチュード9.0のスマトラ沖地震が発生し、続いて2005年3月28日にスマトラ断層の南端でマグニチュード8.7の地震が発生した。今回の地震も、この一連のパターンによく似ている」とコメントしている。

「唯一違うのは、スマトラ沖地震では断層南部が断裂して3カ月後に次の地震が起きたが、チリでは1960年の地震から断層北部の断裂までに50年という月日を要した点だ」。

 リン氏は、「この時間差の理由はよくわからない」としながらも次のように話している。「50年は人間の寿命より短い。時間軸上の相互作用も真剣に考察する必要があるだろう」。

Image courtesy NASA Earth Observatory

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