2010年チリ地震
出遅れましたが、チリで地震が発生したそうです。
チリで地震?と聞くと、1960年のチリ地震というのを教科書で勉強したことがありますが、それと同じタイプとのこと。
日本と地球の反対側で起きた地震がどうしてこれほど、話題になるかと言うと、チリで発生した津波が日本にも到達し、その被害を受けたのが理由です。
1960年の地震に比べて規模は小さいらしいのですが、日本にも津波が到達するだろうと言われています。
地震情報(震源・震度に関する情報) 平成22年2月28日5時46分 気象庁発表 きのう27日15時34分ころ地震がありました。 震源地は、南米西部(南緯36.1度、西経72.6度)で、地震の規模( マグニチュード)は8.6と推定されます。 日本への津波の有無については現在調査中です。 詳しい震源の位置はチリ中部沿岸です。 観測された各地の津波の高さは以下のとおりです。
国・地域名 検潮所名 津波の高さ
エクアドル ガラパゴス諸島サンタクルス島 0.7m
米領サモア パゴパゴ 0.7m
サモア アピア 0.2m
以下の検潮所の津波の高さは太平洋津波警報センター(PTWC)による。
国・地域名 検潮所名 津波の高さ
チリ タルカワノ 2.3m
チリ バルパライソ 1.3m
チリ コキンボ 1.3m
チリ コラル 0.9m
チリ アンクド 0.6m
チリ アントファガスタ 0.5m
チリ イースター島 0.4m
エクアドル ガラパゴス諸島バルトラ島 0.3m
仏領マルキーズ諸島 ヒバオア島 1.8m
クック諸島 ラロトンガ島 0.3m
太平洋の広域に津波発生の可能性があります。 PTWCでは28日5時28分に津波情報を発表しています。 一般的に、この規模の地震が海域の浅い領域で発生すると津波が発生するこ とがあります。 情報第6号
チリ津波(1960年)
1960年5月22日,南米チリ沖を震源とする,20世紀最大と言われる巨大地震が発生した.近年の地震学に基づく研究から,この地震のモーメントマグニチュードは9.5に及ぶことが判明した.長さ1000km,滑り量10mを越える断層運動が発生し,その結果として発生した津波もまた巨大なものであった.津波は太平洋を横断し,地震発生から15時間後にハワイを襲い,ハワイ諸島で61名の死者を出した.
ハワイでは,15時間という時間的余裕がありながら,なぜこれほどの犠牲者を出したのか?ハワイ島ヒロでは,津波の到達は真夜中になると予想され,午後8時半に避難を促すサイレンが鳴り響いた.津波第一波は真夜中過ぎに予報通り到達したものの,その高さは数フィートであった.しかしこの津波第一波は,後に続く大津波の前兆でしかなかった.巨大な断層のずれによる地盤変動は非常に大きなスケールであったため,津波のスケールも大きかった.つまり,チリ津波の波長(周期)は従来の津波のそれよりも長かったのである.それに加え,大洋を伝播する津波が有する波数分散性という現象(津波を構成する波の成分のうち,波長の長い成分が速く伝播するという性質)により,ヒロに到達した第一波はゆっくりとした比較的エネルギーの小さな成分であった.ゆっくりとした第一波が去った後,人々は危険は去ったと思いこみ,海岸に戻っていった.津波の最大波が来襲したのはその後午前1時4分であった.第一波の到達から1時間ほど経過した後だった.