和歌山県八郎山トンネルの施工不良問題で、専門家現調の指摘「施工時の測量記録が無い」対する野次馬せんもん家である私の雑感
新型コロナウイルスでくたばっている間に、私の「八郎山トンネル」のネタへのアクセスが増えていてなんだろうと思ったら、専門家委員会が調査を始めたんだそうです。
「八郎山トンネル」 施工不良問題 専門家委が現地で状態確認|NHK 和歌山県のニュース
そう言うわけで、専門家委員会がトンネルの現地視察をしたのだそう。
覆工でインチキしているのだから、本体工事もおかしいところが有るのでは無いか?みたいな話に展開しているようです。
「測量記録ほとんどない」 和歌山のトンネル施工不良問題 検討委が現地調査、初会合 – 産経ニュース
どうも「施工時の測量記録がほとんどない」との指摘、てか「レーザースキャナや写真測量をやった記録が無い」が、「現場の施工管理が成されていないけしからん」って脳内意訳してしまいました。
(新型コロナのせいですすいません。)
まあそういうわけなので、覆工コンクリートの施工不良の時には場所まで考えて居なかったので、どこかな?とGoogleさんで調べてみた。
多分ここでこんなルートのトンネルのようです。串本側(南西側)のストリートビューは見られた。
紀伊半島は山険しいと言うイメージがあるが、なんかそうでもないなこの辺は。
脇に振ると、こんな吹付法面斜面が出てきた。
ずいぶん急角度で、綺麗で、補強土工も入っていない法面です。すなわち全然問題なく安定してる。
どんな地質?
地質図でKshとでてまして、新第三系中新統の熊野層群小口累層の「下里砂岩シルト岩層」に区分されるそうです。
新第三紀中新統の砂岩シルト岩って、滅茶苦茶掘りやすくないですか?
地下水位がトンネルの計画高よりも上になければ、湧水の心配もないですよね。
地形から見て地表面の雨水の集水面積も非常に小さいから、地下水位の心配も無さそう。
切土法面の斜面の状態からみても、鋼製支保工も入れないでいけそうだよね。
もちろん底部のインバートもいらない。ロックボルトどうしているのだろう?
そして全長が700mのトンネル。
偉い先生がいうレーザースキャナや写真測量なんてことする必要ある?要らないと思うなあ。
一般的な測量はしないと、トンネルは掘れないでしょうけど、そんな記録は偉い先生には記録ではないだろうし。
そういうわけで、なんか仕上げの覆工を手抜きしたので、余計なことまで指摘をされているような気がしました。
和歌山県の八郎山トンネルで天端の覆工コンクリートが薄くなってしまったのを隠蔽していたらしい。 | 地質屋さんと呼ばないで