島根県出雲市の神戸川流域の地盤沈下のニュースを見たので色々考えてみた

ネットでちょろっと流れていたニュースなんだが、出雲市の神戸川流域で地盤沈下が起きている話が気になったので検索してみました。

神戸川下流域で地盤沈下 : ニュース : 島根 : 地域 : 読売新聞オンライン

1972年に発生した豪雨災害に対応するために神戸川流域に大きい堤防を作ったら周囲で地盤沈下してしまったとの話らしい。

橋の欄干が60cm以上ズレているみたいなそんな写真がでていました。

一級河川ですから、ここはkunijibanでどんな地盤だか見に行きました。

地盤情報の検索 | 国土地盤情報検索サイト「KuniJiban」

あぁいっぱいボーリング実績有りますね。何か見てみましょう。

地表部には比較的N値の大きい砂の地盤が、10m以上分布するみたいです。

N値がそこそこ大きいのですが、大地震時の液状化は考慮した堤防を築堤しているように思います。

砂質土の地盤の直下の粘性土はそれなりにN値があるのでここの力学圧密特性を把握して堤防の設計をしたと言うことだろうか?

赤枠で囲ったあたりはN値がないですね。ハンマー自沈と言われる粘性土ですか。

それにしても粘性土の層厚がかなり厚い。

こういう地盤の場合、圧密排水距離がかなりあるので、圧密降伏応力よりも大きい荷重がかかったら長い時間をかけて圧密沈下を起こしそうです。

この柱状図のデータではないですが土質試験の結果も転がっていました。

粘性土層の中心部の圧密降伏応力が小さいですね。

29.5mの深度で有効土被りをざっくり考えたら、180kN/m2くらいは少なくともありそう。

この中心部の粘性土は圧密未了とは行かないまでも、正規圧密領域のようです。

圧縮指数が1を超えていますので、圧密沈下が発生したときの変形量もかなり大きくなります。

圧密沈下を発生させている粘性土層は中間の軟らかい粘性土のような感じです。

かなり地表からの距離がありますので、その地盤にかかる荷重はさほど増加していないように思うのですが、沈下が発生して今に至るということだろうか?

それにしても排水距離が長いですから、上下両面排水にしてもそのままでは圧密沈下はいつまでも続きそうな感じです。

それで45mの矢板を打つ対策工を計画しているのでしょう。

勝手な憶測なので間違っている様な気がしますが、まあ私の落書きメモなのでそれくらいにしておきます。

 

 

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