「南海トラフ80%の内幕(1)研究者の告発」を読んだ雑感
「南海トラフ80%の内幕」という怪しげな記事が中日新聞にでているそうである。
中日新聞の小沢慧一記者は興味深い連載を始めた。政府の「30年以内南海トラフ巨大地震、8割発生確率」の出鱈目さにメスを入れている。徹底的取材に基づいた記事。 https://t.co/9vbiS0RSTM
— Robert Geller (@rjgeller) October 20, 2019
中日新聞購読しているのに、知ったのはゲラー先生のツイート。
南海トラフ80%の内幕(1)研究者の告発 小沢慧一(社会部):ニュースを問う:中日新聞(CHUNICHI Web)
南海トラフ地震が切迫していると言う話をしないと研究予算が減らされるから、高い値で維持しているのは研究者側だと私は考えていました。
だから、そこの先生がそんな事言っちゃって良いの?って感想しかでてきません。
この記事ではそれは違うと書いていますので、この記事は今後どう展開していくのでしょう?
気になった言葉は以下の通り。
「南海トラフだけ、予測の数値を出す方法が違う。あれを科学と言ってはいけない。地震学者たちは『信頼できない』と考えている。他の地域と同じ方法にすれば20%程度にまで落ちる。同じ方法にするべきだという声は地震学者の中では多いが防災対策をする人たちが、今さら数字を下げるのはけしからん」と主張している。
>ん?おいおい。南海トラフ地震の発生確率は私も眉唾だと思っているけど、それを押し上げているのは建設業界、建設コンサルタント業界ですか?
防災対策をする人とぼかして書いており、これを言っている人がこの記事だと誰だかうかがい知ることはできません。
(これからその記者がおもしろおかしく展開していくのでしょうけれど・・・)
「南海トラフ地震が来るからそれに対応する建物や土木構造物を作ろう」という施策は有るのかも知れませんが、新しく作るものや維持補修は、そこそこ地震に強いものを作ろうみたいな姿勢をもって社会資本整備をしていこうとやっているだけだと、場末に居る私は考えているところがあります。
その設計基準でつくれば、南海トラフ地震の被害は「0」になると思ってやってるひとは誰も居ないと思うのですが・・・
実際に、想定していなかった地震が各所で起きちゃったりしているわけで、その被害が比較的小さいのは最近の地震被害で証明していると思うのです。
南海トラフの地震の発生確率がたいしたことないとして良いなら、「南海トラフ地震が近づいているから、浜岡原子力発電所の再稼働はまかりならん」という言葉も弱くなります。
地震学者が「地震予知は今の科学の知見では無理だ」と言うから、いつ起きても良いように少しずつでも防災対策しましょうとやっているのにね。
今後、「中日新聞の記事だからなあ・・・勝手なこと書いてるわ」って感じになるのかも知れません。
そこに居る人が遺体拾って成仏させられない自然現象は、災害ではありません。
東日本大震災がだいたいその閾値であり、これが発展途上国だったら、もう災害じゃ無いレベルだと考えています。
人間の出来る防災対策なんて「蜘蛛の糸3本分」くらいじゃないかと思っている次第です。
まあ書きたいこと書き連ねているだけなので、ご意見などは受け付けません。