土質力学初級集中講座1(せん断)
6月26日の1講目は、名古屋工業大学の張鋒先生の「せん断」の講義でした。
「クーロンの破壊規準」のお話
普段、粘着力cと内部摩擦角φなんて適当に使っているけど、そもそもcとφって何って話でございました。(話を聞いても今ひとつ解っていない。)
一面せん断試験で、上からの荷重を変えると、横方向のせん断強度が変化するってことが、そもそもの話である。
(地質屋さんがかいているモールの解説はこんな感じ。僕的には解りやすい。)
クー ロンの破壊基準について考えましょう。 昔々クーロンというおっさんが(おばさんかもしれんが)、粘土の強度を知りたいと思いました。どうも土木工事のた めらしいですわ。で、分厚い粘土板を剪断させるのに、どんだけ力がいるか計りました
次はモールクーロンの破壊規準の話
三軸試験の結果を使って、モール円を書かせて、クーロンの線を書くという話でした。
張先生曰く、「これは数学上の遊びである」と行っているのが印象的だったが、私には?でした(苦笑)ただ、計算式から、クーロンの破壊規準の式が導き出せることは解ったわけである。
間隙水圧を考慮した飽和土の三軸試験について(UU,CU,CD試験)のお話
(正規圧密粘土、最初に等方圧密はかける。)
UU:非圧密非排水試験
→側圧をかけるときも排水させない(非圧密)で、水が抜けない状態でせん断(非排水)させる条件の試験。
CU:圧密非排水試験→側圧をかけるときは排水(圧密)させて、水が抜けない状態(非排水)でせん断させる条件の試験
CD:圧密排水試験→側圧をかけるときは排水(圧密)させて、水が抜ける状態(排水)でせん断させる条件の試験。透水性の小さい粘性土でやればえらい時間がかかる。
応力経路の話(ここらへんで怪しくなってきた)
拘束圧一定の三軸圧縮試験と軸圧一定で拘束圧が減少する場合の三軸試験の話
○盛土の載荷例
緩速施工→排水時間が与えられる強度増加ができる。
急速施工→間隙水圧が残るから、強度が低いままである。
○鉛直切土の例
緩速施工→側圧が減少するので、強度が低下する。
突っ込みどころ満載な講義メモになってしまいました。
突っ込まれても上手く答えられないわけで、これでよくもまあ報告書を書いているとあきれてしまう状態なのは、よく解った講義でございました。(プロとしてやはり問題有りである。)