工事記録写真改竄?
ゆうべ10時からNHKのニュースを見ていた。
毎度の事ながら、と弁護士国会議員の非弁活動と構造計算書偽造問題のニュースが終わった後に、次に来たニュースが、「公共事業の工事記録改竄問題」だそうだ。(苦笑)
悪質な工事記録写真改竄は「指名停止」にすることも考えているとのこと。
改竄内容は・・・
・切土の放置によるガリー浸食を消す
・盛土のトラックの轍を消す
・黒板の内容訂正
そんなものが取り上げられており、改竄は巧妙化しているが、修正した写真にはExif情報が残らないなんてことが報道されていた。
私は、倫理観の問題ではなく、こういう面倒な作業が大嫌いなので、黒板の字を消すような改竄作業はあまりしたことがない。せいぜい暗すぎる写真を明るくして見やすくする程度である。
確かに出来型写真を、合成しちゃあかんだろと思うし、やってないことをやったという写真もおかしいと思う。しかし厳格に改竄となると、明るさ補正やコントラストの補正という見やすくする作業も禁止される可能性もあるわけで、たとえが悪いが来年から施行されるプロ野球の二段モーションの禁止条項と同じように何処までが認められるのかと言う話にもなる。
検測というのは本来、発注者の立ち会いのもと行うものであり、最後に写真を撮るものだと考えている。受託者側はこういう出来型になりましたと説明し、その立会者に納得をして頂いたうえ写真撮影であるから、別に写真の出来が悪くて修正するということは、納品する側の良心だと思っている。なかなか監理が行き届かないため、写真にて検査をするという概念が進んでしまったのが原因だとは考えるが、やはり任せっきりの発注者と任せっぱなしの受託者の間に乖離があるような気がしないでもない。
取り直しができるデジカメなのに、なんか写りの悪いの写真が多いのはどうしてだろう?とは思う。
従って、私が現場監理をするときには、フィルムカメラとデジカメの両方を使っている。基本的には、デジカメの写真を使うが、写りがいまひとつの時にはフィルムスキャナで読みとったものを差し替えている。当然そういうものには、Exif情報なんてものに撮影機材の情報は入力出来ないわけで、改竄をしたと言われるグレーの評価を受ける可能性もあるわけだ。
これも多分ソフト屋が儲けるネタとしてExif情報編集機能をつけて高値で販売するのは想像するに容易である。
こうなると・・・国土交通省認定デジカメとか、国土交通省認証画像処理ソフトとか、国土交通省認証画像フォーマットなんてものが出現する可能性も考えられなくもなく、馬鹿馬鹿しい手間とコストがまた増えるのだろうなと思ってしまった次第なのである。
太田ジオさんの「ぼちぼち」とでは、検測記録動画にしたらいいという意見がでていました。
さすがにCG合成はコストも考えたら無理な話です。
でも動画を見て検査出来る人がいなかったり、フォーマットが合わなかったりとか、まあしょうもない難癖いっぱいつけてくるのだろうなあとは予想されます。