近畿地域の活断層長期評価:直下型地震のリスクと再編について(岐阜県・三重県にSランクの活断層)

GeminiNoteBookLMにまとめてもらった

政府の地震調査委員会は2026年8月、近畿地方における活断層の長期評価を初めて包括的に公表しました。この報告書では、今後30年以内にマグニチュード6.8以上の直下型地震が地域内のどこかで発生する確率を50%〜60% と算定しており、これは関東地方に匹敵する極めて高い数値です。調査対象は45の断層に拡大され、特に警戒が必要な 「Sランク」の活断層は従来の3箇所から9箇所へ と大幅に増加しました。大阪の上町断層帯は発生確率こそ引き下げられたものの、断層の全長が延伸されたことで、発生時の規模が従来想定を上回る危険性が指摘されています。また、阪神・淡路大震災の際に破壊されなかった 「割れ残り」区間や、福井県の原発近傍にある断層も最高ランクの警戒対象となりました。複数の出典は、この客観的な数値を「予言」ではなく、具体的な防災対策や経済的リスク管理に活用するための警鐘として伝えています。

そういうわけで、色々近畿地域だから、私の住む中部地方は関係無いと思って居たら、そういう話では全くないらしい。

2026年公表の長期評価で「Sランク」とされた9つの活断層・区間

① 【Aランクから引き上げ】六甲・淡路島断層帯(六甲山地南縁-淡路島東岸区間)

  • 想定される地震規模: M7.8程度
  • 今後30年以内の発生確率: ほぼ0%〜7%
  • 特徴: 1995年の阪神・淡路大震災(兵庫県南部地震・M7.3)を引き起こした「淡路島西岸区間」は放出済みの「Zランク」のまま据え置かれました。しかし、それに隣接し、活動せず破壊を免れた**「割れ残り」**にあたるこの区間は、活動間隔などの評価見直しにより平均活動間隔が短くなり、AランクからSランクに引き上げられました。阪神エリアの足元に潜む最大の脅威の一つです。

② 【Aランクから引き上げ】養老-桑名-四日市断層帯(北部区間)

  • 想定される地震規模: M7.4程度
  • 今後30年以内の発生確率: ほぼ0%〜4%
  • 位置: 岐阜県・三重県
  • 特徴: 今回の長期評価で見直しが行われ、平均活動間隔が短くなったと判断されたため、AランクからSランクへ引き上げられました。

③ 【Aランクから引き上げ】養老-桑名-四日市断層帯(中部区間)

  • 想定される地震規模: M6.9程度
  • 今後30年以内の発生確率: 0.04%〜14%
  • 位置: 三重県
  • 特徴: 北部区間と同様に、最新のデータにより平均活動間隔が従来想定よりも短いことが判明したため、AランクからSランクへ引き上げられました。確率の上限値14%は、非常に高い危険性を示しています。

④ 【新規/改訂評価で公表】浦底-柳ヶ瀬山断層帯

  • 想定される地震規模: M7.4程度
  • 今後30年以内の発生確率: ほぼ0%〜18%
  • 特徴: 福井県敦賀市に位置し、敦賀発電所(敦賀原発)の敷地内を通る**「浦底断層」**を含むグループです。確率の上限値「18%」は、今回のSランクの中でも際立って高い数値であり、原子力インフラの耐震性や規制をめぐる議論に極めて大きな社会的影響を与える区間です。

⑤ 【新規/改訂評価で公表】琵琶湖西岸断層帯(北部区間)

  • 想定される地震規模: M7.3程度
  • 今後30年以内の発生確率: 3%〜14%
  • 位置: 滋賀県
  • 特徴: 今回の長期評価により、下限値でも「3%」という確実にSランクに該当する極めて高い確率が算出されています。

⑥ 【新規/改訂評価で公表】伊勢湾断層帯(南部 白子-野間区間)

  • 想定される地震規模: M7.0程度
  • 今後30年以内の発生確率: 0.1%〜6%
  • 位置: 愛知県・三重県および海域
  • 特徴: 海域延長部を含み、伊勢湾周辺に強い揺れをもたらす可能性がある主要活断層としてSランクに評価されました。

⑦ 【新規/改訂評価で公表】高茶屋(たかちゃや)断層帯

  • 想定される地震規模: M7.4程度
  • 今後30年以内の発生確率: 0.1%〜6%
  • 位置: 三重県
  • 特徴: 今回の評価によって新たにSランクとして認定・整理されました。

⑧ 【新規/改訂評価で公表】池田山断層

  • 想定される地震規模: M6.8程度
  • 今後30年以内の発生確率: 0.3%〜12%以上
  • 位置: 岐阜県
  • 特徴: 評価地域東縁に位置し、最大確率が12%以上に達する警戒度の高い断層です。

⑨ 【Sランクを維持】京都盆地-奈良盆地断層帯(南部区間)

  • 想定される地震規模: M7.4程度
  • 今後30年以内の発生確率: ほぼ0%〜6%
  • 位置: 京都府・奈良県
  • 特徴: 人口密集地である京都・奈良の足元を走る断層帯です。今回の見直しにおいても、引き続き最高危険度である「Sランク」が維持されました。

こういう風にみると、Sランクに格上げられた活断層は、岐阜県および三重県で5にも及ぶのである。
東海地方の問題であるとも言えます。
各断層についての諸元はまたちょっとずつみておきたいと思います。

上町断層帯がZランク評価となった科学的根拠

1. 最新活動時期の「大幅な若返り」(最新活動が約2,700年前以後)

従来の評価では、上町断層帯主部区間の直近の地震活動(最新活動時期)は「約9,000年前〜2万8,000年前」と推定されていました。 しかし、その後の追加ボーリング調査や新淀川・大阪市北区長柄地区における音波探査、さらに遺跡「大坂城下町跡」の離水時期や河内平野の水没といった地質・考古学的データの再検討(杉戸・近藤(2015)などの研究)を重ねた結果、直近の活動時期が 「約2,700年前以後、11世紀以前」 という、従来よりも著しく新しい時代であったことが判明しました。

2. 「地震後経過率(ひずみの切迫度)」の劇的な低下

上町断層帯主部区間の平均活動間隔は「約6,400年〜8,700年程度」(平均的な上下のずれの速度は約0.6m/千年)と評価されています。 最新活動時期が「約2,700年前以後」と非常に新しくなったため、平均活動間隔(約6,400〜8,700年)に対して、前回の地震からまだ最大でも2,700年程度しか経過していないことになります。 最新活動時期から現在までの経過時間を平均活動間隔で割った 「地震後経過率」は「0.1〜0.4」 と算出され、次の大地震を引き起こすためのエネルギー(ひずみ)の蓄積がまだ非常に初期段階(活動サイクル的に満期から程遠い状態)であると評価されました。

3. 確率計算モデル(BPT分布)の適用

この新しく得られた活動履歴パラメータ(最新活動:約2,700年前以後、平均活動間隔:約6,400年〜8,700年)を、時間経過とともに確率が変化する「BPT(Brownian Passage Time)分布モデル」に適用して今後30年以内の発生確率を再計算した結果、「ほぼ0%〜0.003%」 という低い数値が導き出されました。この数値がZランクの判定基準である「0.1%未満」に該当したため、評価が引き下げられました。

上町断層帯が「安全」となったわけではない

この確率の低下は「大阪都心の危険性がなくなった」ことを意味するものではありません。評価書には以下のような 「極めて深刻な影の側面(新たな脅威)」 が同時に示されています。

  • 断層延伸による、将来の想定地震規模の巨大化(M7.6〜M7.7へ) 今回の長期評価において、上町断層帯の南端がこれまでの「岸和田市」から「関西空港周辺」を経て「阪南市」まで連続していることが確認され、全体の長さが従来の42kmから56kmへと大幅に延伸されました。これにより、将来この断層帯が動いた際に発生する地震の想定規模はM7.6程度(主部・沿岸部の同時活動であればM7.7程度) へと、従来想定を上回る超巨大直下型地震に拡大しています。
  • 「地表に痕跡を認めにくい地震」の存在(30年確率0.2%) 断層帯全体が動く固有の巨大地震(M7.6)の確率はほぼ0%〜0.003%と低いですが、断層の一部だけが動くような、地表に明瞭な痕跡を残さない中規模の地震(M6.8程度)が上町断層帯主部区間で発生する30年確率は 「0.2%」 と評価されています。これは固有地震の確率に比べて約2桁高く、大阪都心直下で発生すれば極めて甚大な被害を及ぼします。
  • 確率の低さは安心材料にならない(熊本地震の教訓) 2016年に大被害をもたらした熊本地震の布田川断層帯も、発生直前の30年確率は「ほぼ0%〜0.9%」と極めて低い評価でした。活断層の研究においては、確率の小数点以下の数字に一喜一憂するのではなく、「足元に超巨大地震を起こし得るM7.6クラスの活断層が存在しているという事実そのもの」 に目を向け、建物の耐震化や備えを維持することが決定的に重要です。

新しい言葉「地表に痕跡を認めにくい地震」の爆誕

1. 「地表で痕跡を認めにくい地震」とは何か?

通常、活断層の長期評価は、断層帯全体が一度に動く最大規模の「固有地震」を対象とします。 しかし、地震は常に断層の端から端までを破断させるわけではありません。**「断層帯の一部だけが地下深部でずれ、地表に明瞭な段差や亀裂、撓(たわ)みといった地形的痕跡を残さない規模(M6.8程度)で発生する地震」**がこれに該当します。

2. この地震がはらむ「4つの恐ろしさ」

① 発生確率が「1〜2桁高い(桁違いの切迫性)」

最も恐ろしいのは、住民や自治体が「安全だ」と誤認しやすい点にあります。 今回の評価表では、「固有地震(最大規模)」の確率がほぼ0%と評価された断層であっても、この「痕跡を認めにくい地震」の確率は驚くほど高く算出されています
近畿の主要な断層帯における確率の対比(30年以内)を見てみましょう。

  • 上町断層帯(主部区間)
    • 固有地震(M7.6程度):ほぼ0% 〜 0.003%
    • 痕跡を認めにくい地震(M6.8):0.2%約100倍の確率)
  • 生駒断層帯
    • 固有地震:ほぼ0%
    • 痕跡を認めにくい地震:0.2% 〜 0.5%
  • 有馬-高槻断層帯(東部区間)
    • 固有地震(M7.5程度):ほぼ0% 〜 0.04%
    • 痕跡を認めにくい地震:0.6% 〜 1%

個別の断層で「30年確率0.003%」と聞けば、多くの人は「自分が生きている間は大丈夫だ」と油断してしまいます。しかし、実際にはその足元で、M6.8クラスの直下型地震が数十倍から数百倍もの高い確率で切迫しているのです。

② 「M6.8」でも、都市直下なら震度7の致命的な破壊力を持つ

「最大規模の地震(M7.5以上)に比べて、M6.8なら被害は小さいのではないか」と思うかもしれませんが、これは大きな誤解です。 M6.8という規模は、1995年の阪神・淡路大震災(兵庫県南部地震・M7.3)より少し小さい程度の非常に大きなエネルギーを持ちます。 震源が浅く、大都市の直下で発生した場合、局所的に「震度7」の猛烈な揺れを引き起こし、家屋の倒壊やインフラの破断など、壊滅的な被害をもたらすには十分すぎる規模です。大地震ではないから安心、などと言える数字では決してありません。

③ そもそも「どこにあるか分からない(見落としの罠)」

この地震は地表に痕跡を残さないため、「過去にその断層がいつ動いたか」「そもそもそこに活断層があるのか」を事前に把握することが極めて困難です。 地表の地形調査(空中写真判読やトレンチ発掘)だけでは、地下に伏在する断層を見落とす可能性が否定できません。 実際に、1925年の北但馬地震(M6.8)のように、既存の活断層リストにはない「地表に明瞭な痕跡のない伏在断層」が突如動いて大被害をもたらした例が過去にあります。

④ 防災ハザードマップにおける「数え落とし」

これまでの地域防災計画やハザードマップは、地表に見えている主要な活断層(固有地震)のみを前提にシミュレーションされてきました。 しかし、地震調査委員会自身が「目に見える巨大地震だけを数えていては、実際の被害を数え落としてしまう」という強い反省のもと、今回この概念を導入しました。 裏を返せば、これまでの都市防災計画や企業のBCP(事業継続計画)には、この「確率が高く、かつ極めて破壊的なM6.8クラスの地震」のリスクが十分に想定・反映されていない可能性が高いという、恐ろしい事実を示しています。

感想

結局M7よりも小さい規模の内陸型活断層の地震は地表に痕跡が出ないから、どこで起きるか解りませんということのようです。M6.8規模の地震だと都市部でも被害が出るよということらしい。
日本列島全体を、真っ赤に活断層とした方が良さそうです。

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