リニア中央新幹線の伊那山地トンネルで可燃性ガスが検知されたらしい
あんなところでも可燃性ガスが湧出するのか?と思ったのでどんな話か興味を持ちました。

リニア・伊那山地トンネル内で高濃度可燃性ガス検知 工事中断、換気設備整備へ1カ月ほど休工見込み:中日新聞Web
可燃性ガスが検出されたのは中央構造線を抜いた青木川工区らしい
中央構造線を抜いたと言うことは、領家帯からMTLから三波川帯?御荷鉾帯?ってことでしょうか?

適当だけど、こんな線形かなあ?
よく解らないのでGeminiNoteBookにまとめてもらった。
伊那山地トンネル(長野県大鹿村)におけるメタンガス・硫化水素の発生原因について
伊那山地トンネル(長野県大鹿村)におけるメタンガス・硫化水素の発生原因と今後の対策についてウェブ調査・地質技術分析を行いました。
伊那山地は中央構造線(MTL) や三波川帯・四万十帯などの複雑な構造線・付加体に位置しており、古代海成有機物の熱分解・生物分解による高圧メタンガスの封入と、黄鉄鉱の熱水変質や硫酸塩還元菌作用による硫化水素の生成が主因と考えられます。
- メタンガス(CH₄)の蓄積と噴出メカニズム: 黒色片岩や泥岩中の有機質から発生したガスが断層破砕帯の密閉空間(ガスケット)に高圧貯留され、掘削貫通時に坑内へ一気に流出した可能性が高いです。
- 硫化水素(H₂S)の複合的生成要因: 付加体中の微細な黄鉄鉱(FeS₂)の熱水分解や地熱流体(温泉・深部熱水)の上昇、滞留水中の硫酸塩還元菌の生化学反応が重なっています。
- 先行探査と事前に圧力を抜く「ガス抜き工」: 100m級の長尺先行ボーリングで地圧・水圧・ガス濃度の把握を行い、真空吸引等で削孔した孔から事前に脱圧・排ガスします。
- 大容量換気・局所アルカリスクラビング: 24時間連続の大容量押し込み換気と、重い硫化水素(H₂S)に対する切羽直近での中和吸収(アルカリ洗滌)を組み合わせます。
- 多段階自動監視と防爆・自動遮断(インターロック): 定点・携帯式マルチガスセンサー(天端部CH₄・インバート部H₂S)を配置し、爆発下限界(LEL)や許容濃度(10 ppm)に応じた多段階アラームと電源自動遮断システムを運用します。
メタンガス(CH₄)の蓄積と噴出メカニズム
伊那山地トンネル等の地質環境におけるメタンガス(CH₄)の蓄積および噴出メカニズムは、生成起源・閉塞・掘削時の解放・気象変動の4つのステップで説明できます。
1. メタンガスの生成起源(古海成有機物の熟成)
- 有機質(TOC)の集積: 伊那山地を構成する泥岩、黒色片岩、粘板岩、粘土質堆積物などの地層には、古生代~中生代の海成付加体に由来する有機物(全有機炭素: TOC)が豊富に含まれています。
- 2系統の生成プロセス:
- 熱分解作用(熱成系): 深部地熱および高い地圧環境下において、地層内の有機質が熱分解されることでメタンガスが生成されます。
- 微生物分解(生体起源): 地層内の微生物作用によってもメタンが生成・供給されます。
2. 高圧貯留層(ガスケット)の形成と閉塞
- 不透水層によるシール効果: 生成されたメタンガスは、透水性の低い緻密な岩盤や粘土質層によって移動を遮断されます。
- 破砕帯への高圧封入: 逃げ場を失ったガスは、断層破砕帯や不透水層に挟まれた亀裂系内に閉じ込められ、地圧や水圧と平衡を保ちながら高圧な**貯留層(ガスケット)**を構成します。
3. トンネル掘削時の急激な圧力解放と噴出
- 応力解放による流出: 掘削切羽が中央構造線(MTL)に伴う副断層や破砕帯を貫通した際、地山内部の力学的平衡状態が破綻し、閉じ込められていた高圧メタンガスが一気に坑内へ噴出します。
- 湧出箇所の多角化: ガスの流出は切羽正面にとどまらず、未覆工の側壁亀裂、吹付コンクリートの検査孔、地質調査用ボーリング孔口などからも連続的に発生します。
4. 気象変動(低気圧接近)に伴う差圧湧出
- 大気圧低下による吸い出し効果: 台風や低気圧の接近に伴って坑内の気圧が大きく降下すると、地山内部のガス圧と坑内気圧との差圧が拡大します。
- 濃度上昇の誘発: この圧力差により、周囲の地山亀裂奥深くに潜んでいたメタンガスが坑内へと押し出されるように湧出し、坑内濃度を急上昇させる原因となります。
硫化水素(H₂S)の複合的生成要因
伊那山地トンネル(大鹿村~豊丘村)周辺における硫化水素(H₂S)の複合的生成要因は、地質環境における無機化学的反応・生化学的代謝・地質熱力学的な流体循環が重なり合った結果と考えられます。
1. 無機化学的要因:黄鉄鉱(Pyrite)等の無酸素・熱水分解
- 微細硫化鉱物の濃集: 伊那山地を構成する三波川帯の黒色片岩や、中央構造線(MTL)沿いの鉱化変質帯には、微細な**黄鉄鉱(FeS₂)**や各種硫化鉱物が豊富に含まれています。
- 熱水反応による還元・分解: これらの硫化鉱物が地圧・地熱や熱水に晒され、無酸素(嫌気的)環境下で化学反応を起こすことで、鉱物から硫黄分が離脱・還元され、硫化水素ガス(H₂S)へと変換されます。
2. 生化学的要因:硫酸塩還元菌(SRB)による有機物還元
- 地下滞留水中の硫酸イオン(SO₄²⁻): 地層中の鉱物溶解や深部熱水に由来する硫酸イオンが、トンネル周辺の地下滞留水中に存在します。
- 嫌気性細菌の代謝作用: 付加体中の泥質層・片岩層に含まれる古海成有機物を栄養源として、**硫酸塩還元菌(Sulfate-Reducing Bacteria: SRB)**と呼ばれる嫌気性細菌が活発に代謝を行います。この生化学的還元反応により、持続的かつ大量のH₂Sが生成・蓄積されます。
3. 地質熱力学的要因:中央構造線沿いの深部熱水(地熱流体)上昇
- 鹿塩温泉・深部流体循環系: 大鹿村周辺には「鹿塩(かしお)温泉」に代表されるように、中央構造線(MTL)の超深部から貫通して上昇してくる高塩分熱水(深部流体)の循環系が存在します。
- 断層破砕帯を通じた浅部移動: 深部熱水の活発な地熱活動に伴って発生したH₂Sを含むガスが、巨大な断層破砕帯や割れ目を優先的な移動経路(流路)として浅部へと上昇し、トンネル計画高付近の亀裂や空間に移動・滞留したと考えられます
まあこんな話もあるんだということで、聞き流しておきます。
