2007年新潟県中越沖地震被害調査報告会を聴講してきました

地盤工学会中部支部の主催する2007年新潟県中越沖地震被害調査報告会を聴講してきました。

先日発生した中越沖地震について、被害状況やインフラなどの復旧状況の説明がありました。

最近、大きな地震が頻発している新潟県や石川県地域ですが、中越沖地震の被害は、山古志村で有名になった中越地震ほど大きくないようです。

ただ、強震した区域内に刈羽柏崎原子力発電所があったため、話が大きくなった感じがします。

砂丘堆積物という風成土の地盤における特殊な地震被害もあったようですが、緩い砂質土で水位が高ければ液状化はするのは仕方ありません。

さて今回出席したのは、CPDが欲しいのもあったのですが、岐阜大学の八嶋先生が講演されるとのことでしたので、それが主たる目的でもありました。

地盤災害(斜面崩壊)の対策工について、応急対策と恒久対策が上手く分けられていないようなことを言っておられました。

応急対策がそのまま恒久対策になればいいのですが、そういうわけにもいかないようです。

激甚災害指定の予算の話は、私はよく解らないのですが、単年度による特別予算であれば、応急対策も恒久対策なんて区別はないだろうし、また応急対策後の対策工をするお金が次年度だすのは難しいのかも知れません。

こういう話はhollyさんがお詳しいような気がするので話を聞いてみたいところです。

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この写真は白山麓の砂防工事のものです。

僕は砂防工事と聞くと、現場打ちの堰堤が真っ先に頭に思い浮かぶのですが、ここの現場はプレキャスト(工場製)のものを積み上げています。

土砂の流出が激しく、作業員に危険がおよぶので、現場での場所打ち施工が難しいのかな?と思っていました。

話がもどりますが、八嶋先生によると、一個前の中越地震の対策工でもこのようなプレキャスト材料を用いた砂防工事が多用されているそうです。

このような材料の有利な点は、安価で工期が短縮できるというところでありますが、プレキャスト材料での弱点もあるようです。

具体的な例では、根入れ(地表面より下げて打ち込むこと)をしないと谷底部から洗掘がすすんでしまうようです。

一度、中越地震の対策工のその後を見に行きたくなりました。本来なら対策前と対策後を見ないと意味がないのかも知れませんが・・・

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