名古屋の市街地の古井戸(掘り抜き井戸)はどうやって掘ったのだろう?
ちょっと前に上総掘りの話を書いたんだが、名古屋の旧市街地熱田台地の上の古井戸はどうやって掘っていたのか気になったので調べてみた。
名古屋市街地の古井戸は手掘りだったようだ
どちらかというと文系の文化系の博物館に井戸について書かれている記述がありました。
井戸掘り職人が手掘りでこのような掘り抜き井戸を町中に作っていたらしい。
名古屋中心部の地盤のことを考えると、あぁなるほどと思うところもあります。
井戸桶板の出土した東区片端石町付近の柱状図を見てみた
どういう地盤だったか気になったので見てみました。
NGIC WebGISシステム
たぶんこの辺りなんだろうと思う。
この表層14mくらいまでのN値10前後の砂質土層は、熱田層と言われるもので、N値をみると軟弱に見えるが、孔壁の自立性が高いです。
その下に、粘土層を薄く挟んで、井戸の下底とおぼしきところにオレンジ色に塗られた砂礫層が分布するわけですね。
前述の井戸桶板は、その粘土層に水が付かないように木板で孔壁保護、上部の砂質土層は安定しているけど水に浸食されるといけないので漆喰で孔壁保護という仕上げになっているのかなあと推測しました。
少しずつ帯水層の地盤の深さが変わりますので、井戸掘り職人の腕の見せ所だったようです。それにしても15mも深いところに潜るのは怖いな。
目を開けたまま寝言を言えるようになれば出世できます