NHKスペシャルで地震時の盛土崩壊の話をしていたようです
最近この手の番組を見るのがしんどくて、見ていません。
理由は、導入部が他人事の悲劇から入ってくるので、もうその時点でその後の話はどうでも良くなってしまいます。
この問題に関わってる人は意識の高い地質屋しかいないと自賛している人もおられます。
土木や建築の人がこの話に全く無関心とかそういう言葉をオブラートに包んで言っているようですが、なんか変な臭気がします。
この問題を気にしている土木や建築の人を知っています。そのオレオレ地質屋さんが言うような「気にしているのはオレたちだけ」ではないです。
盛土の崩壊問題が地質屋のテリトリーになった時点で、この問題は解決しないかもしれないなと思えてしまいます。
理由?なんとなくです。
NHKのサイトに多分この番組の骨子のようなものが載っていましたので、これを見た感想を書いておきます。
まあ自分のためのメモなので、以下はどうでもいい話です。
盛り土で造成の土地に潜む崩壊のリスク 明らかに | NHK | WEB特集 | 阪神・淡路大震災
前段部の向かいの盛土が崩れたから家族が亡くなったという話は、お気の毒様ですとしか感想がないので割愛します。
地下水が賦存しやすい盛土ですね。
日本には平たい土地が少ないなかで人口が増えてしまったのですから、平たい土地を作るのが至上命題だったわけです。
田んぼのあとの低地に住めば河川氾濫の洪水のリスクを受けるわけで、高台の造成地が全て悪いわけではない。
日本に何も考えずに安全に暮らせる土地はさほど広くない。自然災害でも、人間が絡むものでも。
腹付け盛土に地山に根入れしてるように見える擁壁が立っているだけまだましのような気がします。
盛土が時間が経てば経つほど安定するという話が諸悪の根源という方はおられますね。
まあ確かに盛土の地盤の表面に変形が発生すると、「施工時の転圧が不良」という人は多いです。
そんな変形が発生しない盛土なんて存在しないと思いますが。
大規模盛土造成地マップもそうですが、他のハザードマップもありますので、たぶん一般市民はお腹いっぱいな気がします。
すべての盛土造成地に差し迫った崩壊の危険があるわけではないとしっかり書かれています。
リスク評価をしてくれと言っているのですが、このリスク評価とやらを無能な私にはできません。
大丈夫なんて言って後々瑕疵を問われるのは勘弁してほしいです。
メンテナンスなしのパロマのガス湯沸かし器みたいに未来永劫永遠保証みたいな話が頭に浮かんできます。
盛土の存在が絶対悪な地質屋さんたちに、「(心で思っていても)ここは何もしなくても大丈夫ですよ」なんていう人はたぶんいません。
積極的にやりたがらない。お金ないし。土木工事にはお金がかかりますしね。
民間所有の土地は、価値の変動する不動産資産です。土地の価値の下がる話なんぞは誰もしたがらない。
盛土造成地が崩れて破綻する人生のリスクよりも、他の頻度の高い人生リスクのほうが多くてそこまで頭が回っていないといったところでしょうか?
被害規模やその後の人生設計を考えると無視できる話ではないですが、遭遇する頻度が少ないのでリスクヘッジの優先順位が下がるのは当たり前のことだと思います。
そんなものにお金が投じられないのは当たり前です。
公費が認められにくいというのも、オレの血税とか言う人が自分の思想のために税金が使われないと納得しないのとさほど違いがない。
かかるコストの0の桁がかなり違うけど。
調査をしてみないとその後のお金がどれだけかかるのかわからないというのもこの問題を不透明にしている話であるように思います。
新語が出てきましたね。隠れ盛土。上町台地の縁にへばりついていたのも隠れ盛土ですかね。
まあ土地履歴なんぞは代替わりしてしまえばわからなくなりますね。
最初の仁川の大規模盛土崩壊と庭先のちょっと盛った盛土の話がクソミソ一緒になってきました。
自分の土地を有効活用したければ、縁を盛って平らにしますわな。
狭い範囲になればなるほど、適当な土を持ってきて埋めたということになる。
地盤品質判定士というのが出てきました。どれだけ役に立つかわかりませんが。
私は平たい目で判定する能力がないので、その資格は持っていません。
結局、揺すってみないとわからない、盛土ガチャを判定するのですかね?
判定結果は、メンテナンスしていないパロマのガス湯沸かし器と同じ扱いになります。
結局、念の為、どの盛土地盤に対しても対策工しておきましょうという話で終了する事になりそうです。
どうでもいい話は終了。