葛飾北斎の富嶽三十六景「神奈川沖浪裏」は津波を表現していたのだろうか?
2003年に古今書院から刊行された「環境と地質」という書籍の中には、津波についても(簡単に)まとめられている。
2003年と言えば、今回の東日本大震災の津波もまだ起きていなければ、スマトラ沖地震(2004年)も起きていないので、ここ近年の大津波の所見は書かれていないと思います。
その中の挿絵にこれがあるのを、改めて読み直して知りました。
葛飾北斎「神奈川沖浪裏」である。
本著には、これは江戸時代に起きた津波を表した絵だと解説しています。
葛飾北斎-富嶽三十六景-神奈川沖浪裏–(画像・壁紙)によると、1831年(天保2年)とありますので、安政年間(1854年~1859年)の地震よりも前に描かれたもののようです。その前の地震だと、元禄~宝永の1700~1710年くらいの津波を描いたということになるのでしょうか?どちらにしてもこんな情景を実際に見ていたら、生きては居ませんのである意味空想画だとは思いますが。
ただ研究では、この「神奈川沖浪裏」は津波を描いたものであるという話にはなっていないそうです。
まあよく解っていないというのが本当のところかも知れません。