C14の年代測定
C14の年代測定は今さら聞けない知識というほどスタンダードなのか・・・はともかく。
年代測定:asahi.com :今さら聞けない – be on Sunday
「弥生時代は定説より約500年も古い紀元前900年ごろから始まった」――国立歴史民俗博物館(千葉県佐倉市)グループの03年5月のこの発表で、考古学界は衝撃を受けた。
結論を導いたのは、土器についていた食べ物の「こげ」や木材などに含まれる「炭素14」を調べた年代測定法だ。
炭素原子には、化学的な性質は同じだが重さが違う3種類の仲間がある。陽子と中性子が6個ずつある炭素12が約99%で、中性子が1個多い炭素13が約1%を占める。中性子が2個多い炭素14は、1兆個にたった1個という割合で存在するだけだ。
こんなわずかな炭素14が注目されるのは、一定のペースで壊れて別の原子(窒素)に変わるから。炭素12と13の数は変わらないのに、炭素14は時間とともに減る。つまり、自然界の炭素を取り込んだ木材や食べ物の遺物などにどのくらい炭素14が含まれるかがわかれば、それが何年前に死んだのかがわかる。
炭素14は半分壊れて減るのに5730年かかる。だから「炭素14の割合が半分なら5730年前、4分の1なら倍の1万1460年前のもの」となる。
この年代測定法の原理は40年代に提案された。3種類の炭素原子を重さで区別できる加速器質量分析計(AMS)という分析装置が80年代に実用化され、より高い精度で測定できるようになった。試料は1ミリグラムもあれば十分だ。
問題は、炭素14の「スタート時」の割合が時代ごとに違うこと。炭素14を作り出す宇宙放射線の量が変動するためで、たとえば5730年前の炭素14の割合はいまより約8%多かった。このため、年輪によって年代が厳密に分かる木のデータなどで、時代ごとの炭素14の割合を決めておく必要がある。
同博物館の今村峯雄教授(歴史資料科学・核放射化学)によると、現在の技術なら約6万年前までの測定が可能だ。誤差も、約1万2000年前までなら100年以内に、約2万6000年前まででも数百年以内に抑えることができる。(杉本潔) 朝日新聞-be on Sunday
「炭素14の「スタート時」の割合が時代ごとに違う」のだそうです。知りませんでした。
第四系完新統の堆積物の年代測定ではスタンダートな方法ですが、こういう問題点とそれを克服する努力がその精度を上げていること・・・いまさら知らないことでした。
なるほどね。私も知りませんでした。
この考え方の下支えになっている年輪年代法の技術は、我が林学の負うところ大です。
ところで、先週末、ニコンの人と趣味で天文やってる人と飲みましたが、宇宙線がCCDを1ピクセル単位で壊すことがあるという話になり、宇宙線というものをえらく身近に感じました。
なるほどね。私も知りませんでした。
この考え方の下支えになっている年輪年代法の技術は、我が林学の負うところ大です。
ところで、先週末、ニコンの人と趣味で天文やってる人と飲みましたが、宇宙線がCCDを1ピクセル単位で壊すことがあるという話になり、宇宙線というものをえらく身近に感じました。
コメントありがとうございます。CCDの話もトリビア的ですが、面白いですね。
実は、宇宙飛行士や航空業務従事者でなくても、私たちの身体も何らかの宇宙線の影響を受けているのかもしれませんね。
地球上でおきていることで、私たちが理解できていることというのは、ほんのわずかな事なんだなと痛感してしまいます。
コメントありがとうございます。CCDの話もトリビア的ですが、面白いですね。
実は、宇宙飛行士や航空業務従事者でなくても、私たちの身体も何らかの宇宙線の影響を受けているのかもしれませんね。
地球上でおきていることで、私たちが理解できていることというのは、ほんのわずかな事なんだなと痛感してしまいます。