勝間氏による事業仕分け・・・(行政事業レビュー)
太田ジオさんのところで、官公庁単位での事業仕分け(行政事業レビュー)が始まると聞いていたのですが、そのままスルーしておりました。それで、鳩山首相の辞任で、大騒ぎ状態ですので、自分から何をやっているのか興味を持っていなければ、その情報に行き着くことはありません。
「勝間+国土交通省」で検索しても行き着いたのは朝日新聞だけである。勝間さんが担当していることをそこで知りました。
国土交通省の行政事業レビューというのが、昨日(6/3)から始まったのだそうです。
前原国土交通大臣の肝いりの抜擢らしいのですが、その担当民間人に、時の人、「勝間和代」さんが担当されているのだそうです。多分ですね・・・一人親方さんなんかは「あー勝間じゃなあ先は暗い」と否定的に見ているような気がします。
私の持っている勝間さんのイメージ(マスコミの作り上げたイメージ)は、自分の価値を下げないように賢く働けというポリシーの人と言う印象があり、そう言う人がどういう仕分けをするんだろう?とは思っています。
嫌いじゃないんだけど、森永卓郎氏の女性版みたいな、マスコミウケの良い経済評論家と言う印象です。
仕事に関係すること・・・
1道路事業
道路事業については、維持管理も一括して仕分けしていたようなので、抜本的な見直しという結果になりました。
勝間さんに言わせるとかなり厳しい裁定にしているそうで、維持管理は廃止は出来ないからこれという形らしい。
前々から言われていますが、もう新しいものを作るよりも、既存社会資本のアセットマネジメントにシフトしていくのだろうと思います。
作るための地質調査・ボーリング調査の時代は終わったと見るしかありません。
地質調査業はどうしたらいいのでしょう・・・
2.港湾施設長寿命化計画費
港湾施設の長寿命化計画費についても、抜本見直しらしい。
調査費だけで55億円もかかるというところに目を付けられているわけで、港湾の地盤調査についても、見直しの対象になるのでしょう。
スーパー中枢港湾の選定問題も残っているだけに、港湾関係の仕事も絞られていくことが予想されます。
名古屋にいますので、名古屋のことを考えたら、その選定に漏れたら、港湾関係のお仕事はかなり減るわけですね。
そう言うところには長寿命化計画費もあまりあてがわれない可能性が高いだろう。
さぁ・・・ここもボーリング調査のお仕事はどうしたらいいのだろう・・・
会社組織に属していると、「国がこういう方針に変わったから、自分がこう変わる」というわけには行きません。
「国がこういう方針に変わったから、会社がどう変わるか検討する。その上で自分がどうあるべきか探すしか有りません。」
あ・・・勝間さん、起業!万歳の人だった。こりゃあかんわ・・・。
勤務時間中に仕分けがされるので、何処かでテキスト起こしを読んでみたいと思います。
(誰か起こしてください。探せば見つかるかも知れませんね、勝間ウォッチャーってのが存在しているようですので。)
6月3日からは防災関係をやっているもう一つの国土交通省の行政事業レビューが始まります。
国土交通省行政事業レビュースケジュール(「公開プロセス」時間割)
http://www.mlit.go.jp/report/press/kanbo01_hh_000049.html
6月3日(木) 13:00~13:50 鉄道駅移動円滑化施設整備事業
14:00~14:50 地域木造住宅市場活性化推進事業
15:00~15:50 道路事業(直轄・維持管理)
16:00~16:50 港湾施設長寿命化計画費
17:00~17:50 広域地方計画推進のための連携支援等6月4日(金) 13:00~13:50 地域公共交通活性化・再生総合事業
14:00~14:50 地すべり対策事業
15:00~15:50 ビジット・ジャパン・アップグレード・プロジェクト
16:00~16:50 住宅・建築物安全ストック形成事業
17:00~17:50 火山観測6月7日(月) 14:00~14:50 (独)海上技術安全研究所運営費交付金
15:00~15:50 建設市場の整備の推進
16:00~16:50 都市防災関連事業
17:00~17:50 自動車検査登録事務所等の施設の整備6月8日(火) 13:00~13:50 景観・歴史的環境形成総合支援事業
14:00~14:50 巡視船艇の整備に関する経費
15:00~15:50 一般空港等整備事業(補助)
16:00~16:50 地籍調査
asahi.com(朝日新聞社):「イエスかノーか」勝間和代氏、仕分け激辛 国交省対象 – 政治
「イエスかノーか」勝間和代氏、仕分け激辛 国交省対象 2010年6月4日7時8分
「イエスかノーかで教えてください」。国土交通省を対象とした事業仕分け「行政事業レビュー」が3日始まった。経済評論家の勝間和代氏が「仕分け人」の一人として登場し、国交省の事業に絡む天下りの問題や予算の無駄などを厳しく追及した。
道路の維持管理など5事業を約5時間半かけて議論した。複数の都道府県にまたがる地域活性化のプロジェクトを計画立案する事業では、勝間氏は「首都圏には24のプロジェクトがあるが、具体的なことはほとんど書かれていない」、「国交省が全部リードする自信があるのか」などと官僚にたたみかけた。
現在、各省ごとの事業仕分けが行われているが、仕分け人の約半数を省内から選ぶこともあり、「判定がお手盛り」との指摘があった。ところが、国交省では初日の5事業のうち3事業が「廃止」と判定も激辛。勝間氏は終了後、「前原大臣からこういう方針でと言われている。(官僚は)建前を何度もおっしゃるが、もう少し腹を割った議論をしたかった」と話した。
国交省の仕分けは8日まで、東京・大手町の気象庁内で行われる。傍聴可能で、ネット中継もある。
勝間和代公式ブログ: 私的なことがらを記録しよう!!: 国土交通省、行政事業レビューに評価者として参加していま
す
国土交通省、行政事業レビューに評価者として参加しています
リンク: 報道発表資料:行政事業レビュー「公開プロセス」の実施について – 国土交通省.
事業仕分けの手法を用いて、各省でも「行政事業レビュー」という形で、事業仕分けが始まりました。
私は国土交通省の社会資本整備審議会委員をしていることもあり、国交省のレビューに参加しています。
本日が初日で、行われたレビューと結果は下記のとおりです。
6月3日(木)
13:00~13:50 鉄道駅移動円滑化施設整備事業→緊急性の高い駅はほぼ終了+交付プロセスが複雑・不透明なため廃止
14:00~14:50 地域木造住宅市場活性化推進事業→政策目的に対する効果が不明確なため廃止
15:00~15:50 道路事業(直轄・維持管理)→評価基準や管理手法を抜本見直し
16:00~16:50 港湾施設長寿命化計画費→対象とすべき港湾の選定を含め、抜本見直し
17:00~17:50 広域地方計画推進のための連携支援等→対象範囲が広すぎて効果が不明瞭のため、廃止評価は継続、一部改善、抜本見直し、廃止の4段階です。今回は5事業のレビューで、一番厳しい廃止が3つ、次に厳しい抜本見直しが2つという結果でした。
もっとも、道路の維持管理自体を廃止するわけにはいかないので、道路の維持管理のレビューの中では一番厳しい評価です。
廃止となった3つの事業については、政策目的に対して手段があっていない、効果が明確でない、あるいはそもそも、その効果も検証されていない、ということで、評価者の多数が廃止と決定したものです。
抜本見直しの2つである道路維持と港湾計画は、戦略そのものの見直しと、さらに手法の見直しの両面から改善を求めました。
道路の維持については、もともと建設時点での維持コストを含めた管理手法にすべきではないか、また、維持の入札についても、あいまいな総合評価により、結局は天下り先の公益法人や企業が受注している傾向がある、というのが私たちが指摘した問題点です。
港湾についても、今の計画では調査だけで55億円が必要となっていますが、これはほぼ、国有の港湾施設を全件検査をしようとしているためです。したがって、もともと、国有港湾施設をほぼ全件調査する必要があるのか、港湾や施設自体の今後の運用の継続を行うかどうかを決めないといけないのではないか、そもそも国と地方自治体の維持コストのバランスをどうするのか、という整理を行うべきとなりました。
明日も、以下のレビューが行われます。
6月4日(金)
13:00~13:50 地域公共交通活性化・再生総合事業
14:00~14:50 地すべり対策事業
15:00~15:50 ビジット・ジャパン・アップグレード・プロジェクト
16:00~16:50 住宅・建築物安全ストック形成事業
17:00~17:50 火山観測ニコ動などで、動画中継もあると思います。今日のニコ動も、5,000名以上の方が視聴していました。
私たちの大事な税金です。大事に、上手に使えるようにしたいです。