三面張りが悪いのか?
神戸の都賀川で被災された方には、お見舞い申し上げます。
新聞の論調では、「コンクリートで固めた川だから、雨水が地下浸透しないので、鉄砲水が出る」という雰囲気を感じます。
あの降雨強度(時間30mm)の雨は地下浸透した分を考慮しても、表層を一気に流下する量は多いと思います。
三面張りしない川で勢いよく水が流下すると、写真のような感じになることもあるわけです。
側面の背後にまで水が回って、一緒に土砂が流出してしまったようです。、完全に壊れてしまっています。ここの現場の場合は、水量が更に多すぎて、三面張りでも抑えきれなかったと思いますが・・・
(撮影地は内緒です。すいません。)
どちらが被害として大きなものになるかは、何とも言えませんが「大量の水」と「激しい流勢を起こす勾配」と「土砂」があれば、今度は土石流が発生します。
このような場合、雨が降ったときには川縁に下りない形にする警報発令と雨が降ったらどうなるという理解を深めるしかないと思います。
コンクリ固めた工法、局地的豪雨で一気に増水も : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
コンクリ固めた工法、局地的豪雨で一気に増水も
28日、川遊びをしていた子供らが流される事故が起きた神戸市灘区の都賀(とが)川は、六甲山系から流れ出る全長1・8キロの短急流で、「三面張り」と呼ばれる両側と川底の一部をコンクリートで固めた構造の川だった。
国土交通省によると、昭和初期、豪雨により堤防が決壊し、流域住民が死亡するケースが相次いだことから、戦後から高度成長期にかけて三面張り工法は全国の河川で採用された。構造上、集中豪雨で急に増水する危険性が高いと指摘されたが、川べりに人が下りることは想定されていなかった。
ここ数年、局地的豪雨で下流の川べりにいた人が流される事故が相次いだことから、国交省は昨年から、1キロ四方の雨量を10分刻みで情報提供する携帯電話のネットサービスをスタートさせている。
(2008年7月29日01時21分 読売新聞)