乙女鉱山は入山できないのか・・・

私が学生時代は、地の利もありまして、一度だけ乙女鉱山まで水晶を取りに行ったことがあります。
私のいた研究室の中まで1人石英(水晶)を研究対象にしている人が居ましたので、そのサンプルを取る目的が主たる目的でした。
あまり良い物がとれた記憶がありませんが、鉱物取りは楽しいものです。

さて、水晶にはなんの価値もないと思われがちなのですが、乙女鉱山には日本式相晶と言われる2方向に伸びる水晶が産出することで有名だったところです。
形の良いものはハートの形にみえるものがあり、そういうものを狙って採取に来る人も多いのでしょう。
最近は、乙女鉱山に限らず、鉱物採取が勝手に出来なくなっている山が増えているそうです。
マナーが悪ければ、そう言う措置が取られても仕方ないのかもしれません。

「廃鉱に水晶」無許可採掘 : 山梨 : 地域 : YOMIURI ONLINE（読売新聞）

「廃鉱に水晶」無許可採掘
たき火、ハンマー…山火事、崩落懸念

　ガラスなどの原料となるケイ石の鉱山として昭和５０年代まで操業していた山梨市牧丘町柳平の「乙女鉱山」。その跡地は、インターネット上で水晶の採集地との情報が出回り、無許可で採掘する人が後を絶たず、たき火による山火事や無計画な採掘による土砂崩落が懸念されるという。県峡東林務環境事務所と日下部署が２９日に実施した共同パトロールに同行した。（佐々木想）

　乙女鉱山は閉山後、県が管理しており、立ち入り禁止となっている。常時閉鎖されているゲートから未舗装の林道に入り、約３０分。４輪駆動車の車内で上下に大きく揺さぶられながら、鉱山の事務所兼宿舎だった廃屋の前に到着した。

　乙女鉱山跡一帯は、ケイ石鉱山として露天掘りを中心に採掘が行われていた場所と、川沿いの斜面にある水晶採掘場所の２か所に分かれる。無許可採掘が行われているのは川沿いの斜面だ。川面から約２０メートルほど登った斜面で、同事務所県有林課の木下和則課長（５２）が「これが最近の掘り跡です」と岩盤に開いた穴を指さした。穴は直径５～１０センチと様々。斜面には無数の掘り跡があるが、この周辺では江戸時代から継続的に採掘されているので、古い掘り跡もある。コケがないこと、風化が進んでいないことで判別できるという。

　約１０メートルほど離れた地点ではたき火の跡と、石の隙間に隠されビニール袋に包まれた大小２点のハンマーとノミが見つかった。「次に来るときのために取っておいたんでしょう。水晶にあまり価値はなく、自分の手で採取したいという愛好家が来ているのではないか」と木下課長。この日のパトロールでは、ほかにも木の洞(うろ)に隠されたハンマーなどが発見され、日下部署員が「証拠」として持ち帰った。

　現場付近の斜面は既に崩れつつあり、川面近くには崩れた土砂が積もっている。大規模な崩落が発生すれば、下流への影響は免れない。無許可採掘が行われている一帯は水源涵養(かんよう)林で、同事務所の杉山秀敏所長（６０）は「森林保全の観点からも現状を懸念している。今後もパトロールを不定期に実施する」と話していた。
（2010年11月30日 読売新聞）

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