壁に耳あり障子に目あり(でも覗いてはいない)
現場に出張にきていると、たまに同業者の方がお泊まりになります。
まあ、田舎ですから、結構ニアミス率が高いのかも知れません。
とある日、建設コンサルタントさんご一行(3名)がお泊まりになりました。
となりの部屋で、いっぱいやりながら技術談義でもしているようで、壁が薄いからお話しが筒抜けでございます。
こういうのって守秘義務に抵触しないだろうか?と思いながら、暇つぶしに聞いていた次第です。
声の印象
1人目:現場の担当技術者(まだ若い、まあ30代前半くらいだろう。そろそろ自分の考えが固まりつつあるくらい。)
2人目:事業統括部長(結構ベテラン。自分の経験から満ちあふれる自信が声ににじみ出ている。)
3人目:たぶん主任技術者か?(あまり話はしない。聞き役に徹しているような雰囲気。)
そういうわけで、若い担当技術者と事業統括部長との技術談義が始まった。
現場の状況も解らないし、聞き取れないことも多かったので、よく解らなかったが・・・
このご一行様は、地すべり関係の対策工のプランニングを担当しているようだ。
事業統括部長語録を書いておきます。
「現場は山を歩けば解る!歩いてないから、大事なことを見逃している。」
(まあ当たり前のことなんですけど、それを熱弁されても・・・)
「コンサルタントの有るべき姿は、「現状はこうである」ということをクライアントに報告することであり、対策工の実施の判断は、するものではない。」
(そりゃ事業主体者が金出すんだから当然だけど・・・)
「地すべりはイモムシ状に動く。上が動いているときは、下が止まっている。またその逆も然り。」
(え?本当?でも本当かも知れないな。)
そんな話をとなりにいる自分は盗み聞き・・・いや勝手に聞こえてきたのである。
総括すると「現状を報告して、問題点を整理し、それをクライアントに報告・理解してもらう。これがコンサルタントの原点。そのあとの対策については、色々試案を提示す ることになるのだが、あくまでそれを実施するかしないかは、クライアントの責任のもとに行われるもの。最近は対策の話ばかりが主流になっている。」と言ったところのようだ。
さてお隣さんのやっている技術の問題点はここにあるようだ。(よく解らないけど・・・)
「レーザープロファイラーで地すべり地を観測してみたところ、既知の地すべりブロックよりも広範囲のもっとでかいブロックが動いている可能性があるらしい。すべり面が200m?これをどうするか?」ってのが今回の問題点のようである。
まあ・・・勉強になったのか、ただの笑い話なのか解らんが、秋の夜長のお話しでございました。