ついに大戸川ダムは建設中止の方向へ

asahi.com: 淀川水系2ダム、建設中止へ 国交省方針

淀川水系2ダム、建設中止へ 国交省方針
2005年07月01日08時16分
 国土交通省は30日、近畿の主要水源である淀川水系に建設・計画中の五つのダムのうち、大戸(だいど)川(大津市)、余野川(大阪府箕面市)の国直轄の2ダムの建設を中止する方針を決めた。これまでに両ダム建設には用地買収などに計約940億円が投じられているが、水需要の減少で、事業継続は難しいと判断した。国交省が住民や専門家の意見を反映させるために設置した淀川水系流域委員会が03年1月、5ダム建設について「原則中止」との提言を出し、国交省の判断が注目されていた。
 バブル経済の崩壊以降、景気低迷や節水技術の進歩などで工業用水を中心に水需要は低迷。一方で給水を受ける流域自治体は巨額の建設費の一部負担を求められ、ダム事業から撤退したい自治体は実は多い。そんな中で「水需要の減少」を理由にした中止方針は波紋を広げそうだ。
 中止方針が出た両ダムはいずれも、利水、治水などの目的で建設が計画された。大戸川ダムの利水事業者は大阪府、京都府、大津市だが、大阪府などが相次いで撤退の意向を国に表明。利水面での必要性は揺らいでいた。治水面でも、河川整備をすれば対応でき、当面は必要ないと判断した。
 余野川ダムについても、阪神水道企業団(神戸市など兵庫県内4市に給水)と大阪府箕面市が利水から撤退する考えを表明。治水面でも川幅を広げるなどして対応した方が安上がりだと判断した。同省は2ダムについては「無期限休止」とし、予算措置をとらないとしている。
 一方で、残り3ダムのうち、水資源機構(旧水資源開発公団)が管轄する、近畿最大級の丹生(にう)ダム(滋賀県余呉町)と川上ダム(三重県伊賀市)は、規模を縮小して事業を続ける。
 丹生ダムは利水事業者の大阪府などが撤退の意向を示していることから、治水を主目的とするダムに変更。川上ダムも奈良県が撤退を表明している。
 両ダムについて同省は、「利水面の需要は大きく低下するものの、豪雨時に川の流量を調節する治水効果、渇水時の水供給に有効だ」として継続を決めたという。
 一方、国直轄事業で放流能力を増やす天ケ瀬ダム(京都府宇治市)の修復計画は、現状の計画のまま事業を続ける。
 国交省の方針は7月中にも、有識者でつくる同省近畿地方整備局の諮問機関「淀川水系流域委員会」に報告される。関係自治体や地元住民に説明、了解を得た上で、年内に河川整備計画を策定したいとしている。
 計画継続の可否などを議論してきた流域委は03年1月、「ダム原則中止」との提言をまとめ、全国的に注目を集めた。ただ、今年1月、国がまとめた河川整備計画の基礎案に対する答申では、「ダム本体の着工凍結は続けるべきだ」との表現にとどめ、ダム建設の是非の判断は国に委ねていた。

大規模な国土開発はもう縮小傾向にあるのでしょう。
仕事を作るための大規模開発ではなく、本当に必要なところに必要な事業をするのが、大切だと思います。
そういってしまうと、僕は仕事がなくなっちゃうのかな・・・
大戸川ダムは、地質調査で何回か担当させて頂いたことのある現場です。
大津から信楽に抜ける所に計画されているのですが、付け替え道路の着工まで進んでいたとおもうので、本体部の建設中止ということになるのでしょう。
大津から信楽に向かう道路は、非常に狭く大型バス通るので、付け替え道路の完成はしたら良いと思います。冬場は、滋賀県とはいえ氷点下5度を切るような寒いところです。

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