松本に空港が必要だったのか?

学生時代に、松本に5年ほど住んでいたことがある。
松本空港は一度も使ったことがないが、どうしてあるんだろう?なんて思ったこともあるくらいだ。
松本の市街地からも結構遠いから、アクセスもお世辞には良くないわけです。
気象条件もあまり良くないことが多いため就航率も悪い。
ただ僕が生まれた歳には完成しており、結構古い空港らしい。

もともと松本と言う街は、東京に目が向いた都市である。
中央線の特急「あずさ」が頻繁にでているし、僕も何か用事があったときには新宿に向かった。
松本で学生生活を送ったため、就職は名古屋方面に戻らず、東京の会社になった。
確かに大学内に関西出身の友達は多かったが、その人達が飛行機を使って関西方面に行くか?と言えば、貧乏学生がそんな手段を取るわけがない。

僕が学生をしていた20年くらい前から、こんな処に空港が必要か?とは感じてはいた。
山に囲まれたところは、地震などの大規模な災害が発生すると陸路からの物資搬入が難しくなる。
そういう意味では、非常時の松本空港の役目はあるのかもしれない。
ただ、空港だってメンテをしないでそのままにしておけば、だんだん使えなくなるわけで、もう廃港という考え方が現実的ではないのかな?と思ったりもする。

信州の人は、空港を欲しがったり、リニアを欲しがったりと欲しがるものだらけだが、交通の便が良くなることはすなわち過疎化が進むと言うことに気がついていないのだろうか?
土建屋さんの仕事が欲しいだけだとも思うが・・・。

【きしむ空港】第1部・さまよう地方の翼(1)突然訪れた「存亡の危機」 (1/4ページ) – MSN産経ニュース
【き しむ空港】第1部・さまよう地方の翼(1)突然訪れた「存亡の危機」 (2/4ページ) – MSN産経ニュース
【き しむ空港】第1部・さまよう地方の翼(1)突然訪れた「存亡の危機」 (3/4ページ) – MSN産経ニュース
【き しむ空港】第1部・さまよう地方の翼(1)突然訪れた「存亡の危機」 (4/4ページ) – MSN産経ニュース

 長野県中央部の山あいにあり、標高657・5メートルで「日本で一番空に近い」がうたい文句の松本空港。平日の午前10時半、機体に「JAL」のロゴが輝く飛行機が滑走路に降り立った。

 日本航空系の日本エアコミューター(JAC)が運行する大阪(伊丹)発のプロペラ機。74人乗りだが、到着ロビーの乗客はその半分ほどだろうか。ほどなく人波がはけると、ロビーは再び閑散となった。

 長野県が管理する松本空港は、昭和40年に開港。平成6年に滑走路が1500メートルから2千メートルに延長され、ジェット機の就航が可能になった。しかし、利用客が伸び悩み、19年度から再びプロペラ機のみの就航に。現在は伊丹(1日1便)と札幌(新千歳、週4便)、福岡(週3便)の3路線のみを、すべてJACが同じ機種で運航している。

 乗降客数は、18年度の12万1243人に対し、20年度は6万3484人。主要財源の着陸料収入は、3046万円から約2割の667万円に激減した。20年度は約2億1500万円の赤字で、県の一般財源から補填(ほてん)された。
 苦境は続き、昨秋には知事・村井仁(72)が色をなす事態に見舞われる。経営破綻(はたん)が表面化した日航側が突きつけた完全撤退の申し入れ。地元には“最後通告”に等しい痛手だった。

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 「赤字路線については、廃止するような思い切ったリストラ策を取らざるを得ない」

 「赤字だから撤退というのは理解できない」

 「(赤字路線を維持する)そんな体力は、私たちにはないんです」

 昨年10月15日、東京・品川の日航本社。その前日、日航側から初めて撤退の意思を伝えられた村井は、直談判に乗り込んだが、日航幹部の対応は冷たかった。

 「『ともかく日本航空さん、頼むよ』とお願いしても始まる話ではないということは、はっきりした」「定期便がない空港というのは、やはりかなりきつい」…。翌16日の記者会見で、村井は恨み節をもらした。

 県側の願いもむなしく、日航は22年5月末での撤退を表明した。まさに空港存亡の危機だったが、その約1カ月後、思わぬ救いの手が現れる。新興の「フジドリームエアラインズ」(FDA)が札幌、福岡路線を引き継ぐことを表明。村井は「あの手この手、四苦八苦考えて浮上した手がかり」と、水面下での誘致の成果を強調した。

 だが、具体的な運航計画は今も固まっていない。伊丹路線は、採算性の低さなどを理由にFDA側が継承を拒んだ。県は、通常1回あたり9576円の着陸料を当面免除する“大盤振る舞い”も打ち出した。県によると、これにより、年4200万円程度の減収になるという。

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 松本空港のように、国際線を持たず、国内線で日航系しか飛んでいない空港は、離島空港を除くと名古屋(小牧)、広島西など10カ所。日航は広島西についても22年度内の撤退を検討しており、経営再建の行く末が不透明な中、他空港も同じような懸念を抱える。

 松本市では昨年10月、松本空港の存廃をテーマにした勉強会が開かれた。「そもそも誰が空港を必要としているのか」「このままで経営は大丈夫なのか」。約80人の参加者が激論を交わし、存続消極派からは厳しい意見も投げかけられた。

 呼びかけ人となった印刷会社社長、北原修(41)が振り返る。「空港の廃止を唱えることはタブーだった。ここにきて市民の疑問が爆発したんです」

 空港の利用促進を呼びかける松本青年会議所の元理事長、上條洋(40)も厳しく指摘する。「FDA就航で安心してはいけない。2~3年で結果を見いださないと、今度は本当に見捨てられる」(敬称略)

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 3月には茨城空港の開港が予定され、国内の空港数は98に達する。必死に存続を図ろうとする地方空港。だが、本当にニーズと合致しているのだろうか。実態や問題の根底を探る。

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