サントリーなんて、旧式以来の個人商店「佐治・鳥居商店」(一族会社)なので、上手くいかないかもなあと思ったら、この結果でした。
国内の消費市場が縮小傾向にある中、市場を海外に求めたとき、キリンやサントリーの企業規模では難しいのかもしれません。国際結婚(海外企業との統合)よりも、国内企業の連合を狙ったのだけど外国企業よりも考えが遠かったのかも知れません。
キリンの標的はアサヒにシフトか?競合商品が多いから、これもまた難しそう。
キリン社長「両社の認識が一致しなかった」 : 経済ニュース : マネー・経済 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
キリン社長「両社の認識が一致しなかった」
経営統合交渉を打ち切った国内食品最大手のキリンホールディングスと同2位のサントリーホールディングスの経営トップは8日、別々に記者会見した。
キリンの加藤壹康(かずやす)社長は「生き残るために統合が果たす役割は大きいと考えたが、新会社がどのような経営を行っていくかについて両社の認識が一致しなかった」と破談理由を語った。
サントリーの佐治信忠社長は「残念だ。(サントリー創業家が)ある程度の発言力を持って、経営に口を出すかなどについて考え方の違いがあった」と述べ、サントリー創業家の影響力を巡って溝があったことを明らかにした。
(2010年2月9日00時16分 読売新聞)
やっぱりキリンとサントリーの縁談は、うまくいかなかった。結局、家風のちがいということだろう。
家風のちがいの最たるものは、キリンが上場企業であるのにたいして、サントリーは、非上場会社。
サントリーの場合、創業家(鳥井家と佐治家)の資産管理会社「寿不動産」が株式の90%近くを保有している。そして、新会社の発足にあたっては、寿不動産が全体の33・4%超をもつ筆頭株主になることを強く望んでいた。
そうなるためには、統合比率でサントリー側の言い分が通ることが不可欠。ちなみに、全体の33・4%超をもつ筆頭株主は、重要な案件について実質的な拒否権をもつ。
一方、キリン側は、寿不動産が実質的な拒否権をもつ筆頭株主になるのは、どうしても認め難い。売上げ高は、サントリーの1・5倍。最終利益は2・5倍で、断然優位にあるのに、これでは筆頭株主の意向に振り回されるという懸念があったのだろう。
あれやこれや、ほかにも理由があるのだろうが、突き詰めれば主導権争いが決着しなかったということ。それにしても、キリン・サントリーの合併は、壮大で、大いに期待していたので、統合断念はじつに惜しい。
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