久しぶりに変な長文をブログに書いた・・・たいしたことは書いていない。
身内の恥をさらすようだが、うちの親父と母は最近うまくいっていない。
一方的に、母が親父に対して怒っているといった感じのように見える。
親父はその怒っている原因がわからずに、困惑しており、それを息子(僕や弟)や娘(妹)にぶっちほん(※)するのである。
※ぶっちほん(死語)・・・仕事中でも時状況もかまわず、テンパっていきなり電話攻撃を行う。故小渕内閣総理大臣が行ったことから、この名称を与えられる。
最初、僕は母の不機嫌の原因について、どこから来るのかが掴みかねていた。
「お父さんとケンカがしたい」とのこと・・・今まで僕はずっと理解できなかった。
ふとしたことがきっかけで、母の不機嫌な理由は、親父に対する「嫉妬」なのかな?と思うようになった。
親父は、僕が子どもの頃は仕事でほとんど家におらず、僕たちの子育ては母一人でやったと言っても過言ではない。
僕にとって「母」の存在は高校卒業するまで「鬼」としか思えず、「学校に行きたくない」なんて言ったときには、蹴っ飛ばされて追い出されたものである。
まあ我が儘言えば、グーでは殴られなかったものの、パーで叩くのなんか当たり前であった。
僕には「引きこもり」という選択肢が無かったために、「ニート思考」はあったものの、なんとか普通に生活して居られるように育ててもらったと思っている。
そういうこともあり、親父と母のケンカが始まれば、僕は基本的に母の味方をすることにしている。
昭和20年生まれの親父は中卒である。別にその頃生まれの人に中卒は珍しくもない。
親父自身は「金がなく、弟たちが居るから進学を諦めた。」なんてことを言っていたどうだか忘れたが、親父の生家は、母に言わせると裕福な家と言っていたので、ただ勉強が嫌いなだけだったのだろう。
当時は、中卒であっても、地元で働くところに困らなかったから、その道を進んだのではないかと思われる。
(当時の愛知県では集団就職で大都市圏に大移動なんてことはない。)
貧乏は性格を曲げるが・・・おかげで親父は、「人当たりのいい人」という、天然素材な性格を持ち合わせている。
逆に親父の持っているコンプレックスは、「学歴と手先が不器用」なことであろう。
親父の不器用について僕が指摘して、怒られたことがあるのでコンプレックスであったことは間違いない。
不器用だったからこそ、職人が多かった兄弟のなかで、一人「営業会社員」という道を選ぶ。
頭が悪くても、学がなくても、不器用でも「前向きな笑顔」があれば、生きていけるというのが親父のポリシーである。
周りから「○○さん!」と声かけられるのが、何よりもの喜びであり、その期待に応えるのが生き甲斐な人である。
昭和24年生まれの母は、地元の商業高校卒である。
母の兄弟姉妹9人中、高校まで行かせてもらえたのは、末っ子の母だけである。
母の生家は筋金入りの貧乏であり、それもあってか今でも兄弟同士、疎遠な関係である。
母の父(祖父)は、母が18歳の時に亡くなっているが、いい話は聞いたことがない。
仕事はしていたものの、飲んだくれで、家に金は入れないといった事らしい。
(本当は、頭脳明晰なスゴイ職人だったのだそうだ。何がきっかけでそうなったのかは僕の知るところではない。)
そんな環境で育ったので、うちの母のコンプレックスは「貧乏と家族(仲の良い兄弟)」なんだろう。
こんな両親が結婚しているので、お互いのコンプレックスの標的そのものが当たっている。
親父は僕が大学を卒業するときに、会社の事情から永年勤めた「営業会社員」を辞めた。
そのあと、別の会社で会社員をやっていたが、長年の夢であった事業を始めた。
親父の場合、事業と言っても何かプランがあったわけではなく、ただ「社長」になりたかったのであろう。
親父はこれまでベクトルが外向き(会社に)向いていたのだが、この時初めてベクトルが、内向き(家に)向いたのだろうと思う。
母にしたら、当初は困惑があったのかも知れないが、「家側を見てもらえる喜び」が有ったのではないだろうか。
事業を始めてしまったので、母は従業員になってしまってはいるが、同じ時間の流れで生活できたことを喜んでいたのかも知れない。
母の機嫌の悪い直接の原因は、「親父の町内会役員への参加」である。
誰が持ってきたのか知らないが、親父は二つ返事で引き受けた。すなわち「営業会社員」の復活である。
親父にしたら「必要とされる」ことが生き甲斐であり、町内会参加は親父にとっては「嬉しい」事なんだろう。
母にしたら、生活のために「営業会社員」をやっていた頃は認められても、町内会はボランティアであるから認められないのだろう。
また、ベクトルが家から違う方向に向いてしまう・・・そうやって母親は嫉妬し、見捨てられたと思っている。
しかし親父はこのことに気がついていない。だから困ってしまって、子どもに電話するのである。
子どもなんか親の気持ちなんてものは理解できないので、原因はこれではないかも知れない。
それを親父に「どうしてだか解るか?」と聞かれても迷惑な話なのである。
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